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長宗我部家は話し合い織田家は決まる

元親により呼び出された弥五郎こと、吉良弥五郎親貞きらやごろうちかさだ、元親の弟で史実では8年前に死んでいるが、この世界線では生きている


そしてもう1人呼び出された弥七郎こと、香宗我部弥七郎親泰こうそかべやしちろうちかやす。2人共、元親の弟で、父の国親の策略により近隣の勢力である、吉良家、香宗我部家に養子に行って、


長宗我部家の家臣として、長宗我部家を支えている支えている。伊予国を攻める準備をしていた2人は、元親に呼ばれて不思議に思っていた


「兄上!伊予国を攻める最終確認ですか?」


「それとも、伊予国を治める河野が降伏して来たのですか?」


「弥五郎と弥七郎。どちらも違う。実はな、織田家の動向を探る為に近江国に居る弥三郎から、この様な文が届いた」


元親は、信親から届いた文の内容を2人に伝える。すると、


「兄上。弥三郎殿の話が誠ならば、出来るかぎり早く、その条件での臣従すべきかと」


「弥五郎兄上と同じく!毛利相手に二方面で戦っている織田家が、毛利に勝利した後は、長宗我部家相手に攻めてくる可能性が高いと見て良いでしょう


それこそ、武田や毛利相手にぶつけた数以上の軍勢をぶつけられたら、土佐一国の安堵すらしてもらえない可能性もありえますぞ!」


「弥五郎と弥七郎の考えも理解出来る。だが、それでは、三国を取る為に死んでいった者達が」


「兄上!確かに死んでいった者達の事を思うと、直ぐに決断出来ない事は分かります!ですが十三年前に、病身だったのにも関わらず、兄上の為に出陣して


討死した、島家に養子に行った弟の、弥九郎の最期の言葉を思い出してくだされ!」


「弥九郎の最期の言葉は、「四国全土を手にしても、兄上の子や孫の代に奪い返されて、最期は長宗我部家も残らなくなる。だから、三国を手にしたら、


天下を取る者に臣従しろ」だったな。弥九郎の言葉を忘れたつもりは無いが、これから総仕上げとして、


伊予国を攻める準備をしていた所に、弥三郎からの文か。何とも天命的な巡り合わせと言うべきか」


「兄上。その弥九郎の嫡男の弥九衛門やくえもんを始めとした子達を養育する事を、弥九郎本人から頼まれたのですし、


その弥九衛門は今年で十五歳で、子をもうけました。しかも男児です。兄上は、四国全土を手に入れた後、


弥九郎の孫が織田家との戦に巻き込まれても良いのですか?何より、兄上の嫡男である弥三郎殿を失っても良いのですか?」


「弥三郎兄上。亡き父上や叔父上達には申し訳ないですが、土佐国の一部だけを支配していた長宗我部家が、


四国全土のうちの三国を支配したのです。そのうち一個を織田家に渡して、二国を支配する結果に落ち着いても、


血筋を残して、家を繋いでいく為だと分かってくれるはずです!なので、どうか!」


「兄上!拙者も弥七郎と同じく!三国のうちの一国、讃岐国を織田家に渡して、土佐国と阿波国を安堵してもらいましょう!」


親貞と親泰の説得に元親は、


「二人の気持ちは分かった。儂としても弥三郎を失いたくない!臣従する旨を家臣達に伝えよう!弥五郎と弥七郎も、家臣達に伝えておく様に!」


「「ははっ!」」


こうして元親は、2人の弟の説得と、溺愛している嫡男の信親を失いたくないという親心で、織田家に臣従する事を決めた


そして、2人を居城に帰し、家臣達に臣従する事を決めた旨を伝えると、


「無念ではありますが、殿が御決断なされたならば、従います」


「これからは戦ではなく、内政で長宗我部家を発展させる事を決めた事、見事な御英断だと思いまする!」


「長宗我部家がもっと強大な家だったら!」


「皆。全ての責は儂が受ける。数年前に同盟関係を結び、弥三郎の諱に織田内府の偏諱を貰ったが、その時に四国全土を支配出来なかった事が、臣従する事に繋がったのじゃ!全ては儂のせいじゃ!皆、すまぬ!」


元親の言葉に、家臣達は泣き崩れる者、何も言わずに姿勢を正す者等、色々な感情が出ていたが、元親の決断を支持した


そして、それは元親の弟の親貞と親泰、それぞれの居城でも行なわれ、それぞれの家臣達も全員、主君の決断を支持した


土佐国がそんな状況である事を知らない織田家はその頃、


「皆!源三郎と勝の祝言を五日後に決まった!そこでじゃ六三郎!伝統的な料理は料理人達に任せるとして、お主は滅多に見ない料理を作れ!」


皆さんこんにちは。源三郎様と勝姫様の祝言の日程も決まったと思ったら、殿から「滅多に見ない料理を作れ」と言われて、


予想が当たった事に驚かない自分に驚いております柴田六三郎です。滅多に見ない料理と言われましても、


ねえ?何か具体的な指定でもあれば作りやすいんだけどなあ、これは聞かないとダメだな


「殿。よろしいでしょうか?」


「何じゃ?申してみよ」


「殿が仰る「滅多に見ない料理」ですが、源三郎様と勝姫様が希望した物でも良いのでしょうか?」


「そうじゃな。主役はあくまで二人じゃからなあ。良かろう!源三郎と勝!何か希望はあるか?」


「拙者は特に無いのですが、勝。何か希望はあるか?」


「そうですねえ、我儘を言っても良いのであれば、甘味を食べたいです。祝言の合間に食べられる物とか」


「だ、そうじゃ。六三郎、「滅多に見ない祝言の合間に食べられる甘味」を希望しておるから、五日以内に作りあげよ。よいな?」


「ははっ!」


こうして、俺の甘味作りが決まりました。でも、祝言、未来で言う結婚式の合間に食べられる甘味って、ウエディングケーキが思い浮かびますので、


何とか知恵を振り絞って、戦国時代版のウエディングケーキを作りますか!

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