表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
381/611

穴山討伐の為の軍議と報告

この作品はフィクションです。なので、史実や現実と違う描写や表現が出て来ますがご理解ください。

五郎さんが納得してくれたので、軍議に入ったのですが、皆さんの目的は「穴山を滅ぼす!」で一致しているのですが、五郎さんと惣右衛門さんと新之助さんは


「穴山に与した者達を全員殺す!」で、


源三郎様は


「穴山親子と重臣を殺すだけでいいじゃないか!」の考えで、微妙に考えがズレています。で、こんな時は


「「「「六三郎殿はどの様に考えておる?」


両者共、俺に意見を求めるわけですが、俺としては、「穴山に与した者達を全員殺す!」に賛成なんですが、全員を殺すのに、俺達が甲斐国全域を追い回すなんて、


面倒な事はしたくないし、土地勘も無いので逆種をくらう可能性もあるから、勘九郎様達も巻き込みましょう


「皆様、拙者の考えとしては穴山達が逃げられない様に包囲網を形成してから全員を殺しても良いと思います。もっとも、立場が下の者が降伏したなら、


捕縛した後に決めても良いと思います。穴山親子を殺す事は全員一致しているのですから、先ずは落ち着いた軍議を行ないましょう」


「それならば」


「「た、確かに」」


「熱くなりすぎたか」


皆さん落ち着いた様ですので、俺の仕切りで軍議を再開しましょう


「では!先ず甲斐国の周辺の確認しますが、信濃国、上野国の一部、伊豆国の一部、相模国の一部、武蔵国の一部、駿河国の一部。これらが甲斐国と隣接している地域です


仁科殿!これらの地域で穴山達が逃走用に選ぶ可能性が高い場所はどちらですか?」


「信濃国じゃろうな。が織田家に降伏してなければ、今でも武田家の領国なのじゃから。それに駿河国は徳川家の領国で、上野、伊豆、相模、武蔵国は北条家の領国じゃ。


穴山達が逃走しても殺されて終わりじゃろう。しかし、六三郎殿?それを確認してどうするのじゃ?」


「仁科殿、そして源三郎様!信濃国全域を織田家に降伏させるのですよ。それが戦でも良いですし、名代である仁科殿の命令でも構いませぬ!


それて降伏しない者は相応の対応をしたらよいだけですが、目的は穴山達が逃走出来ない様にする為です。


四郎殿の遺言状を受けて、冷静に、冷酷に、そして非常になり、穴山達を殺す為の第一歩です」


「な、なる、程。いやはや、柴田の鬼若子と呼ばれるだけある、戦においては情け容赦ないですな」


いや、五郎さん?俺は確実な策を提案しただけですから、そんなドン引きしないでください


「仁科殿。拙者の事よりも、この策を実現する為にやっていただきたい事があります」


「何でしょうか?」


「源三郎か拙者と共に、内府様の元へ行き、四郎殿の遺言状を見せてご自身が武田家当主名代である事を示して、此度の策の協力を得る事です


万が一、仁科殿が信濃国の面々に降伏を呼びかける為に信濃国から飛騨国へ移動している時に、穴山達が甲斐国から信濃国へ抜けて、この高遠城で籠城したなら、


次は信濃国が混乱してしまいます!それを避ける為に、拙者か源三郎様が高遠城に籠り、万が一に備えておきますので、どうか」


「仁科殿。拙者と共に父上の元へ行きましょう」


「源三郎様?」


「拙者が居た方が話も早いでしょう。それに、拙者が高遠城に残って万が一に備えても、戦経験の無い拙者では、城を奪われるかもしれませぬ。


なので、六三郎殿を残しておけば、万が一が起きても大丈夫でしょう。だから、仁科殿」


「源三郎様がそこまで仰るなら」


「忝い。それでは、勘九郎兄上と父上に文を書いて、今から早馬で届けます。我々は明日にでも出立しましょう!六三郎殿、しばらくの間、信濃国の事を頼みますぞ」


「ははっ!」


こうして、軍議は終わって、俺が高遠城に残る事になりました。まあ、甲斐国の事だし、穴山達は来ないよね?来ない来ない!きっと来ないよ!そんか気がする。と言うかそうであってくれ!


※六三郎の願望はフラグです


同日 夜

信濃国 某所


「殿!高遠城へ赴いている源三郎様からの文にございます」


信房の早馬からの使者は、およそ10キロ離れた信忠と信孝の本陣へ文を届けていた


「ほう。高遠城で動きがあったか?三七、お主も見よ!重要な事が書いてあるに違いない!」


2人が揃って、文を読むと


「その様な事があったとは。やはり、六三郎が近くに居ると、何かしら起きるな!」


「全くですな。訳ありの者を引き寄せる天賦の才がありすぎて」


2人は信房の行動に驚きつつ、六三郎の行動に笑っていた。そして、


「源三郎の為に協力してやろうではないか!三七、父上にこの事の文を書いておこう」


「はい!兄上!」


頼りになる兄2人の協力で、信房の文が届く前に信長の知る事となった


天正十二年(1584年)二月二十一日

信濃国 某所


「殿!勘九郎様と三七様から連名の文にでございます!」


「ほう。二人からとは珍しい、どれ。「父上へ。拙者と三七からの文とは珍しいとお思いでしょうが、文を届けた理由として、源三郎が六三郎殿と共に、高遠城を落城させただけでなく、名目上とはいえ武田を降伏させたのです


ですが、穴山達を討伐するに至っておりませぬ。その事で父上にお頼みしたい事があるからと、事前に我々に伝えて、我々から父上に伝えている次第です


改めてですが父上、源三郎と六三郎は、高遠城を無血開城させました!源三郎は城主の仁科五郎殿を連れて、父上の元へ向かいますので、話を聞いていただきたく!」とあるが、源三郎め。六三郎の助力もあったとはいえ、見事な武功を挙げたか!


ならば、その武功に報いてやらんといかぬな!どれ、仁科五郎とやらも、どれ程の男か見定めてやろう!」


信房の武功を聞いた信長の顔は、とても笑顔だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ