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店の名前は「伊勢茶屋神戸家」

この作品はフィクションです。史実と違いますので、その点、ご理解ご了承ください。

昨日は投稿出来ず申し訳ありません。

二人の雰囲気的に邪魔するのも申し訳ないけど、流石にそろそろ、ね。


「三七様。そろそろ準備に取り掛かりましょう。菫も頼む」


「あ、ああ。済まぬ」


「六三郎様。すみません」


三七様には少しだけ働いてもらいまして、基本的には共の人達、そして俺と銀次郎と庄左衛門と三四郎か、


重い物の移動とかをやりまして、菫と雪は店内の掃除をしてもらいまして、


「六三郎殿。店の名は何とする?妙案はあるか?」


俺が考えるの?う〜ん。やっぱり、分かりやすい名前が良いと思うから、


「三七様!店の名ですが、「伊勢茶屋神戸家いせちゃやかんべや」など、どうでしょうか?」


「ふむ。伊勢の神戸家が営んでいる事を明確に示すわけの名というわけか。分かりやすくて良いな


それで行こう!うむ。村井殿、父上にも店の名が決まった事を伝えてくだされ」


「かしこまりました」


「店の名は決まったが、看板が無いと分からぬか。今は幟で良いかと儂は思うが、六三郎殿はどうじゃ?」


「拙者も、今は幟で良いかと。儲けが出たら、看板を設置してもよろしいでしょうが、今は抑えられるものは抑えていきましょう」


「そうじゃな。よし!それでは、仕事始めじゃ!伊勢茶屋神戸の店開きじゃ!」


「「「「ははっ!」」」」


と、いう事で営業開始です。と、言いたいのですが、メニューも無いので、実際の営業は4日後です


それまでに、北伊勢から茶葉は勿論、麦を始めとした料理の材料を持って来てもらって、メニューを考案する事になります。勿論、幟の製作オファーも出しました


天正七年(1579年)十一月五日

山城国 洛中


「さあ!商売の開始じゃあ!儂も皆に負けぬ様に働くぞ!六三郎殿!料理は大変だと思うが、頼むぞ!」


「ははっ!」


皆さんおはようございます。今日からしばらく、戦国時代版喫茶店のスタッフとして働きます柴田六三郎です


開店までの4日間で、どんなメニューを作るかを考えていた所、菫と雪が美濃屋で俺が作っていた料理はどうか?と言ったので、


三七様も、それを元にお品書きを出そう!と決断したのです。そこまでは良かったのですが、


村井様が早馬で三七様と菫が良い雰囲気である文を出したら、殿が


「その様な面白い状況ならば、更に儲けを出さないといかんな!」と悪ノリを始めまして、俺がまだ手をつけてない親父の領地、越前国の敦賀周辺から、


小麦粉を送って来ただけでなく、洛中周辺の夏蔦の樹液を回収する許可状を発行してくれました


これは、甘味で周りにも甘い空気を作れという事ですか?まあ、それはそれで良いとして、今回は事が事なだけに、幟を出した後に、


俺の護衛役の銀次郎、庄左衛門、三四郎も男物の綺麗な着物に着替えてもらったんだけど。勿論、俺のポケットマネーですよ


で、着替えでもらったら、


「あの、若様。何やら京の女子の目が」


「我々をこれでもかと見ている様な」


「やはり、この着物は我々には似合ってないのでは」


と、言っているんですが、逆だよ逆!むしろそのゴツい身体つきに、着物が似合い過ぎていて、若いお嬢さん方が見惚れているんだよ。お前ら顔は悪くないんだぞ!自信を持て!


「銀次郎、庄左衛門、三四郎。お主達が変だから見ているのではない。京の女子から見たら、お主達は自分達を守ってくれる美丈夫に見えるのだろう」


「そ、そうでしょうか?」


「こんな武骨な男がですか?」


「若様の言葉を疑いたくはないのですが」


「ああ、もう!そこまで言うならば、三七様!」


「どうした?」


「三七様。少しばかり、客引きをやって来ますが、よろしいでしょうか?」


「うむ。先ずは色々試してみようではないか」


許可ももらったので、3人を引き連れて店の前の通りへ行きまして


「そこ行く姫君!」


と、声をかけて足を止める女性に、


「止まっていただき有り難き!お名前は?」


「あ、あやと申します」


「あや姫ですな。我々、今日から「伊勢茶屋神戸家」という茶屋で働いておるのです。伊勢国の茶は美味いので、お安い銭で茶と軽い食事など、どうでしょうか?


今ならば手前と共に働いている、この、3人の誰かしらを指名して下さるならば、その者があや姫を、南蛮の物語に出てくる形で、店に御案内しましょう」


「姫ではない、ただの町娘ですけど、少し面白そうですし、そこまで言うなら、そちらの身の丈の高いお方に頼んでもよろしいですか?」


「かしこまりました。銀次郎!」


「あの、若様?」


「銀次郎。体勢を少し低くして。あや姫、左腕を銀次郎の肩に添えてくだされ。銀次郎、あや姫の膝の後ろに左腕を回して、右腕を二の腕にまわして、持ち上げよ」


と、俺が言うと


「かしこまりました!」


と、一気にお姫様抱っこの体勢に。それに、あやさんは


「きゃっ。す、凄い。こんな体験初めてです」


「銀次郎!そのまま、あや姫様を店まで御案内せよ」


「ははっ。では、あや姫様。御案内しましょう」


「はい。お願いします」


で、二人が店に入って行くのを確認した後に、庄左衛門と三四郎を見ると、


「次は是非とも私を」


「いえ!私を!」


と、お姫様扱いと抱っこの両方を希望する列が出来ておりました。まあ、スタートダッシュとしては良いはず!俺はこれから料理作りじゃー!

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― 新着の感想 ―
ホストクラブだこれ!
2025/04/19 13:36 名無しのゴンベ
なんだろう(笑) 筋肉喫茶というか筋肉ホストというか… いいぞもっとやれ!
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