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娘達との顔合わせも波乱

「市。そろそろ娘達も」


「あっ。そうですね。茶々、初、江。入って来なさい」


市に呼ばれた三姉妹が入ってくる。そして、


「茶々です」


「初です」


「江です」


それぞれ挨拶する。それを見ていた六三郎は


(今の時点で、凄い美少女だな!三郎様の正室の徳姫様もそうだけど、やっぱり女性は父親がイケメンだと、美人になる可能性が上がるのか?


だとしたら、お市様の前の夫の浅井長政は間違いなくイケメンだったんだろうな。特に長女の茶々なんて、


お市様に1番似てる。年齢を重ねたら、もっと似てくるんだろうな。前世で見た歴史小説だと


秀吉が茶々に入れ込んだせいで豊臣家滅亡のブーストとも言われてる秀次切腹が起きて、秀吉死亡後は秀頼の天下にこだわった結果、大坂の陣で家どころか命まで失った結果、


「傾国の美女」とか、「亡国の美女」とか言われたんだよな。まあ、本人の性格は小さい頃の教育環境次第とも言われるし、今からヒステリックにならない様な教育をしたら歴史も変わるはず)


六三郎がそんな事を考えていると、


「六三郎。文で伝えておいた例の料理は作っておるか?作っておるなら」


「父上ご安心を。既に作っております。取って来ますから、しばしお待ちください」


勝家から料理を持ってくる様に言われて現実に戻された。そして、台所に行って造り終えていた料理を持って来た時だった


「権六様。あの美しい女中達は権六様の側室ではないですよね?」


市がつると光と花の親子について、勝家に聞いていた。勝家は


「そうではない。疑うならば、本人達に聞いてみたら良い。つる、光、花。ちょっと来てくれ」


呼ばれた3人は不思議に思いながら、勝家と市の前に来た。そして市が質問する


「単刀直入に聞きますが、貴女達は権六様の側室ではないのですか?」


この質問に光と花は


「奥方様。私はあちらにおります飯富源太郎様の嫁にございます」


「私は弟の飯富源次郎様の嫁にございます」


と答えた。つるは


「奥方様。私は二人の母で、今年で四十二です。殿の側室なんて恐れ多いです」


と答えると


「はあ!?ま、誠かつる殿?誠に今年で四十二なのか?」


「はい。二人の娘、光は今年で二十二ですし、花は十六です」


「し、信じられぬ。四十二と言えば、三郎兄上よりも歳上ではないか。なのに、このきめ細やかな美しい肌と、細い腰回り、そして尻も上がっておるとは。


つる殿!私は今年で二十九じゃが、つる殿の様に歳を重ねても美しくありたい!美しさを維持する秘訣を教えてくだされ」


「市。つる達親子は屋敷内で寝泊まりして働いておるのだから、明日に聞いても良かろう。それよりも今は」


「そ、そうですね。つる殿。明日から私にじっくりと美しさの秘訣、教えてくだされ」


「は、はい」


このやり取りを見ていた六三郎は


(うん。徳姫様、築山様と同じリアクションしてたな。それにしても、つるさんの美魔女度合いが年齢を知る度にとんでもない事を実感してたけど、殿より歳上だったとは)


そんな事を考えていた。そして、市が落ち着いた頃合いで


「改めてですが、母上」


市を母上と呼んだ。すると


「権六様。六三郎が私の事を母上と呼んでくださいました」


「うむ。六三郎が変な気を使わないで市を母上と呼んでくれるとは」


テンションが上がって勝家とイチャつきだした。すると、


「父上も母上も!妹達が腹を空かせております。早く食べさせてやりたいのですが、よろしいですか?」


「ああ、済まぬ」


茶々には菓子パンを、初にはお好み焼きを、江にはうどんを出して


「では。茶々、初、江。父上から皆が美味しいと言っていた料理を聞いていたから作ったぞ。食べてくれ。


と、言ったが、母上。一番小さい江は食べさせてやらないと駄目でしょうか?」


「そうですねえ。侍女を呼んで」


「ならば、拙者がやりましょう」


姉二人が既に食べていると、六三郎はそう言って江の横へ行って、麺を箸で掴んで江の口元に持っていくと、江はそのまま食べた。


そして、


「美味しいです。兄上」


と笑顔を見せる。末の妹に嫉妬した姉達は


「兄上。初も食べさせて欲しいです」


「兄上。茶々も食べさせて欲しいです」


と、さっきまで普通に食べていた事を忘れて、六三郎に「食べさせろ」とおねだりしてきた。それを見た市は


「茶々!初!貴女達は自分で食べる事が出来るでしょう」


と叱ったが、


「母上。構いませぬ。美味い物は皆で食べたら、更に美味くなると思っておりますので、これくらいは」


六三郎がそのままやってあげたので、姉達も泣く事なく食べさせてもらい満足した様で、


「「兄上!ありがとうございます」」


とお礼を言って来た。そこで六三郎も


「いきなり妹が3人も出来て、何をしたら良いか分からぬが、皆が自慢出来る兄になれる様頑張るから、これからよろしく頼むぞ」


「「「はい!」」」


三姉妹は笑顔で返事をした。それを見ていた勝家も市も、この再婚をして良かったと思う気持ちが芽生えていた、

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