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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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家族の答えと新しい希望者

天正二年(1574年)十一月二十九日

尾張国 中村にて


「さて、智殿と弥助殿。そして小吉。答えは決まったか?と聞きたいところじゃが、お主達以外にも人が居るのは何故じゃ?」


皆さんおはようございます。現在、智さん弥助さん家族に美濃国へ行くのかどうかの最終確認で寄りました柴田吉六郎です。ただ、先程も言いましたが、智さん弥助さん小吉以外の人も居るので、その事で質問中です


「その事なのですが、本人から話をさせて欲しいとの事なので、よろしいでしょうか?」


「とりあえず聞いてみようではないか」


「ほら、伊都さん。お許しが出たから、自分から話してお願いしないと」


「お許しいただきありがとうございます。私は、智さん達家族とは家族ぐるみの付き合いをしております、加藤伊都と申します」


「ほう。加藤伊都殿か。で、その伊都殿が我々にどの様なお願いをしに来たのじゃ?」


「単刀直入に申し上げます。私も、智さん達と一緒に柴田様の領地へ連れて行ってください」


「え〜と、伊都殿?何故、我々の領地へ行きたいのじゃ?もしや、この中村の地どころか、尾張国にも居られない事情でもあるのか?」


「吉六郎様。伊都さんの事は、私から話してもよろしいでしょうか?」


「分かりやすく頼む」


「はい。先ず伊都さんは十年前まで夫が居ました。名前は加藤正左衛門さんで、元々武士だったけど、戦えなくなって、伊都さんのおっ父の清兵衛さんに弟子入りして刀鍛冶になったんです。


その正左衛門さんとの間に男の子が産まれたんですが、その男の子が正左衛門さんが死んだ後、私の弟の藤吉郎に将来的に立派な武士にする事を条件に小姓として託したのです」


「ふむ。羽柴様に伊都殿の子供が仕えているという事か。それならば、中村に残ったほうが子供に会えるのではないのか?羽柴様の産まれた土地なのだから、時々戻る事はあると思うのだが?」


「柴田様。私の子の夜叉丸は、主君である藤吉郎様に仕えている為、各地を転戦しているでしょう。その中で、風の噂で聞いたのですが、藤吉郎様が近江国の半分程の領地を手にして、新たな城を建てたと。


もしかしたら、夜叉丸も戦の無いときは城に居ると思いましたが、夜叉丸が出世して身内を呼べる様になるにはまだまだ時がかかるはず。それならば、柴田様の領地で智さん達と同じ様に働いていたら、夜叉丸と会う可能性も増えると思ったのです。


なので、私も一緒に連れて行ってくださいませ。何卒!」


話を聞いてくうちにもしかして?と思ったけど、やっぱり伊都さん、加藤清正のお袋さんか。まあ、台所で働く人や、針仕事が出来る人は少しばかり増えても問題ないけど


「伊都殿。念の為聞くが、夜叉丸殿以外の身内は居ないのですか?」


「父も母も少し前に死んでしまいました。夜叉丸以外で身内と言っていいのは、智さん達家族と、隣村に居る福島家くらいです。なので、私は直ぐにでも動けます。なので、どうか」


「吉六郎様!私達からもお願いします!」


伊都さんだけでなく、智さん家族全員が頭を下げて来た。まあ、問題ないからいいか。それに、この件がきっかけで、もしかしたら加藤清正がウチに来てくれる可能性も少なからず出たわけだし。


「よく分かった!伊都殿も一緒に行こうではないか!」


「「ありがとうございます」」


「改めてじゃが、四人共。よろしく頼むぞ!出立の準備をせよ!ニ刻後には出立する!持っていく物、捨ててよい物。じっくり判別せよ」


「「はい!」」


こうして、出発時より共の人数が増えました。

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