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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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家臣を抑えてこそ主君

削除しましたが、過去のコメントで、「文字詰めすぎ!読みにくいから行間開けるなり何とかして読みやすくしろ!」と言われて、この様な形になっております。ご了承ください。

イケオジな三十郎様の案内で屋敷の部屋で待機する事になったのですが、まさかの家臣の皆さんが覗き見してる状態での待機でした


家臣の皆さんから見られてる中でも、ヒソヒソ声は聞こえるもので


「あの子供が誠に、武名高い柴田様の嫡男なのか?」


「一昨年に殿が我々に話した武田との戦も、あの子供ではなく、佐久間様や森様が奮闘したのでは?」等、


俺じゃなくて、鬼武蔵さんや玄蕃さんや家臣の皆さんが頑張ってくれたから。と思われた方が有名にならないで助かるのですが


「若様」


「何じゃ源次郎」


「若様の見事な軍略の才を披露した初陣の話が、間違った内容になっております。これでは若様が侮られてしまいます」


「待て待て源次郎。此処では儂達は、借銭を返しに来ただけじゃ。争いは不要じゃ」


「しかし」


「源次郎。お主の気持ちは誠にありがたい。だがな、この借銭は、お主の嫁の花と、源太郎の嫁の光に対して三十郎様が道中の安全の為にお貸しくださったのだ。


その三十郎様の屋敷で暴れたら、お主は、いや、最悪、儂がお主を止められなかった責で腹を切らねばいかん」


「それは」


「儂はな、道乃と三吉に戦の無い世を見せると約束した。だがな、その二人だけでなく、お主達が儂の家臣になった時に、心に決めた事がある。何だと思う?」


「申し訳ありませぬ。全く分かりませぬ」


「分からなくても仕方ない。この事は父上にも利兵衛にも言ってない事じゃからな。改めて源次郎、儂はな、戦が無い世になった時、赤備えの皆が、何の気兼ねなく甲斐国へ里帰りして、家族へ会いに行ったり、墓参り出来る様になる事が心に決めた事じゃ」


「若様」


「それに源次郎。あれ程可愛らしい嫁の花を二十歳前に未亡人にするつもりか?そんな事をしたら、銀次郎と新左衛門に恨まれるぞ?なあ、二人共」


「そうじゃぞ源次郎!若様の事は勿論、お主には不相応な程見目麗しい嫁殿を貰っておきながら、その様な行動を取るな!新左衛門もそう思わぬか?」


「銀次郎の言うとおりじゃ!お主には不相応な見目麗しい嫁殿の方が、お主に惚れておるのだぞ。若様の事と同じくらい嫁殿の事を考えんか!」


「おい二人共!さっきから聞いていたら、儂が嫁の花に不相応だと言い過ぎではないか!」


「何じゃ、まさか源次郎。お主、自らを嫁殿に釣り合っておる美丈夫と思っておるのか?だとしたら、池の水で己の顔を見て来い!」


「そこまでにせんか!!」


流石に止めないとダメだな。


「銀次郎。源次郎の怒りの矛先を変えてくれた事、誠にありがたいが、これ以上は争いの原因になるから、そこで止めておけ」


「ははっ」


「新左衛門。よく自らを抑えてくれた。流石にお主まで参加したら、儂一人では止めきれないであろうかな」


「勿体無きお言葉にございます」


「そして源次郎」


「はい」


「三十郎様の家臣の方々が、儂の事を色々言って来た事は頭の中から無くなった様じゃな。二人に感謝しておけ。少々言い過ぎなところはあったが、


二人は儂の意図を読んだと同時に、お主が暴れる事を止める為にあえて汚れ役をやってくれたのだ。


改めて言うが源次郎!銀次郎!新左衛門!」


「「「ははっ!!!」」」


「儂はな、赤備え二百人全員と共に、元服後の初陣を飾りたい!そして、その先の戦場も皆と共に回りたい。だからこそ、戦場以外での争いはやめてくれ。


それに今更ながら、儂は新たな目標が出来た。それはな、お主達赤備えの子供を見る事じゃ」


「「「若様」」」


「元服前の童の甘い考えかもしれんが、それを叶える為には戦無き世にする事じゃ。道のりは長いと思うが、儂を支えてくれよ」


「「「ははっ」」」


吉六郎は何とか源次郎を落ち着かせた。その様子を影から見ていた三十郎は


(何と見事な弁舌と統率力じゃ。三年前も領民をまとめていたが、あれは領主の権六の嫡男という立場だから出来た事。しかし今では、一人の主君として家臣をまとめておる。元服して、戦を経験して、今以上の領地を得て更に家臣を増やしたらどうなるか楽しみじゃ)


吉六郎の将来が楽しみになっていた。

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― 新着の感想 ―
面白いです。次回が楽しみです。このまま続けてください
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