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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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伝えるべき事を伝えたら出立

天正二年(1574年)十一月十一日

美濃国 柴田家屋敷内にて


「さて、古茶殿。いえ、もう古茶様。とお呼びした方が宜しいでしょうな」


「吉六郎様。やはり、その呼ばれ方は申し訳無いので、此方でお世話になっている間は、古茶殿と呼んでください」


「しかし」


「若様。ここはお言葉に甘えましょう。そうでないと話が進みません」


「それもそうか。では改めて古茶殿。儂はこれから尾張国へ行ってきます。早ければ年内に、遅くても如月になる前には戻ります。その間は、利兵衛やつる殿達を頼ってくだされ」


「ま、まさか戦へ?」


「いえ、殿の御舎弟様へ借りていた物を返す旅に出るのです。ご安心くだされ。美濃国から尾張国へ行くので、三河国は通らない道程なので、余程の事が無いかぎり、戦に巻き込まれる事は無いでしょう」


「それならば安心です。日の本広しと言えど、於古都の様に訳ありの娘を嫁にもらってくれるお人は、吉六郎様以外では居ないと私は思っておりますので」


「と、とりあえず。利兵衛、つる殿達と留守を頼むぞ」


「ははっ」


「さて、それでは源次郎達!尾張国へ行くぞ!源太郎!岩村城周辺は常に気にしておく様にな」


「ははっ!」


「では、出立じゃ」


皆様おはようございます。簡単な挨拶をして、借金返済の旅に出ました柴田吉六郎です。


改めて思うんだけど、三十郎様への借金返済は俺が親父に金を渡して、親父から三十郎様へ届けたら済む話だと思うんだけどなあ?


恐らく、いや、間違いなく殿の悪ノリだろうな。悪ノリじゃないなら、尾張国の誰かを家臣にしろ!みたいな思惑とかか?


まあ、考えてもしょうがない。出来る限り早く三十郎様へ金を渡して、美濃国へ帰ろう。


天正二年(1574年)十一月二十日

美濃国 尾張国との国境にて


「此処を過ぎたら、若様の生まれ故郷の尾張国ですか!」


「領地を出立して急ぎ足で来たら、あっという間でしたな」


「銀次郎、新左衛門。その様に浮かれてないで、少しは若様を気遣え!我々と同じ速さで歩いて来たのだから、疲れ果てておるのだぞ?若様、大丈夫ですか?」


「普通に歩くだけなら大丈夫じゃ。ただ、しばらくお主達と同じ速さでは歩く事は出来ぬ。済まぬな」


「そんな若様!我々が無理をさせてしまったのですから」


「いや、儂が行きを急ぐ事を決めたからじゃ。とりあえず、尾張国へ入ったら、今日は休もう」


「「「ははっ!!!」」」


皆様おはようございます。現在、筋肉痛で歩くのも辛い柴田吉六郎です。


殿からの命令で家臣の嫁さんの借金を返す旅に出て、目的地まで、およそ3分の1くらいの距離を歩いて来たのですが、共の人選を後悔しております


源次郎が最初に呼んだ銀次郎こと、土屋銀次郎勝次つちやぎんじろうかつつぐと、2番目に呼んだ新左衛門こと原新左衛門勝武はらしんざえもんかつたけは源次郎と同い年で、


いつもの訓練では常に上位で走り終えるから、体力的には大丈夫だと思っていたんです。水野様の教養の座学ではまだまだな、特に脳筋度合が強い2人なんだけど、


ここまで体力バカだとは思わなかった。俺の予定では、国境に来るのは2、3日後で、そこから人並みな速さで歩けば十二月の十日前後で、三十郎様の屋敷に到着するつもりだったんだけど、


銀次郎と新左衛門のペースで歩いたら、国境に早く着いたけど、脚が重い!かといって背負ってもらうのは恥ずかしい


俺が一番若いんだけどなあ。まあ、しょうがない。年齢的に源次郎達は高校生で、俺は小学生なんだから体力に差があって当然という事にしておこう


これ以上歩いたら、脚が疲労骨折するかもしれないから、今日はここで終了です。

領地及び旅のスタート地点は現在の岐阜県郡上市周辺という事にして、ゴール地点は現在の愛知県東郷町周辺にしました。

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