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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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好みが分かれるアレを作る

天正元年(1573)七月三十日

美濃国 柴田家屋敷内にて


「さて。菓子パンの次の中身はアレかな」


皆さんおはようございます。現在推定朝8時。赤備え達の訓練と朝飯が終わって、


後はそれぞれの役目をこなしている中で、

次の菓子パンの中身の試作品作りに取り掛かっている柴田吉六郎です


今日はいよいよあんこを作りますが、領内でも小豆を作ってる人が居たので、交渉に行ったら


「柴田家の皆様のおかげで米が見た事ない程の豊作になっただけでなく、寒さ対策もしてくれたおかげで飢える事も寒さに凍える事も無くなったのですから、小豆は貰っていってください」


と、言われたので貰ってきました。


作り方は適量のお湯を沸かして、小豆を投入して、溢れそうになったら差し水をして、


水を交換して小豆をまた茹でてを繰り返して灰汁を取って、水が無くなるまで煮詰めて、小豆が指で潰せたら第一工程終了。そこから、


夏蔦の樹液を砂糖代わりに投入して、焦げない様に混ぜ続けて、完成です。


本来なら江戸時代に生まれたと言われている粒あんですが、時代をちょびっと先取りしても問題ないはず。ということで、


粗熱が取れたら、事前に作っておいたパンに挟んで、戦国時代版のあんパンの完成です


俺は既に食って美味かったが、利兵衛に先ずは食ってもらおう


「利兵衛!新たな味を作ってみたぞ!食ってみてくれ」


「こちらも甘味のあるパオンですか?以前食べた物と色が大分違う様ですが。では」


そう言いながら、利兵衛はあんパンを食べた


じっくり噛み締める様に食べて、食べ終えると


「若様。このパオンは茶が飲みたくなる味ですな。以前食べた味は童向けに思いましたが、この味は大人向けかもしれません」


うん。利兵衛のリアクションは良い感じだな。だけど、他にも意見を聞きたいから、後日に試食会だな


天正元年(1573年)八月十日

美濃国 柴田家屋敷内にて


「まさか、ここまでとは」


「若様。これは両方を大殿を含めた皆様にお出しした方がよろしいかと」


皆さんおはようございます。柴田家の財政改善の為に頑張っております柴田吉六郎です


実は数日前にあんパンの試食会をしたのですが、そこで粒あんとこしあんを出した事が間違いでした


最初は皆、美味いといって食べていたのですが、何処からか「この粒は邪魔じゃな。濾されている方が食べやすいし、もう一品作れそうじゃ」


の声が出ると、「ちょっと待て!それは聞き捨てならん!粒の方が食べ応えもあるし、無駄なく最期まで食べきれるではないか!」


「いやいや!濾している物は」


「粒はこれがこうで」


うん。ここまで意見が割れるどころか、ここまでの言い争いになるとは思わなかった。


とりあえず場を収める為に


「両方とも美味い!という事で良いな!」


無理やり終わらせましたが、まあ赤備え達は訓練をしていたらその内忘れるでしょう


で、そんな中、岐阜城の殿から


「面白い事をしている様だな。それの報告も兼ねて紫乃達を引き取りと勝蔵達の帰還の為に岐阜城に来月の中頃に来い」


と招集命令が来ました。これは岐阜城内でパン作りだな。

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― 新着の感想 ―
まさかのあんこ論争来てしまった、、、笑 飢えなくなって、甘味も出てきて、鬼柴田のイメージとは違った面白い所領になってきましたね。 頑張れ吉六郎
そのうち栗あん派も出てくるんだろうな
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