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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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婿殿の決意の妊娠報告

元亀四年(1573年)五月二十五日

美濃国 岐阜城大広間にて


「なあ徳。儂、義父上に斬られたりしないよな?」


「大丈夫です!例の件の話になったら、ちゃんと頭を下げて謝罪すれば、父上はそれ程うるさく言わないはずです」


「それならありがたいが」


信康と徳姫が話している途中で


「殿が入られます」


と、家臣に促されて2人は平伏した


そして、程なく


「今日は何用じゃ?」


軽く不機嫌な感じで信長が登場した。信長としては、例の件で2人にお灸をすえる気持ちもあった


「父上に至っては」


「前置きは要らぬ!!話したい事が有るなら、早く話せ!!」


圧をぶつけてきた信長に徳姫がビビった為、信康が代わりに


「義父上。徳に代わり拙者から。実は、徳との間にやや子を授かりました」


一瞬の静寂が大広間を支配した。しかし、


「そうか!それはめでたい事じゃ!浜松の二郎三郎にも伝えたのか?」


「使者に来た服部殿と祖母様が報告しております」


「儂もあやつも孫が出来るか。あっという間と取るか、やっとと取るか」


とても信長が喜んだ為、空気がお祝いムードに変わった。


そして感慨深く頷く信長に信康と徳姫は少しばかり気が楽になった。


しかし信長も引き締めるべき所は理解しており


「これから人の親になるのだから、吉六郎にさせた無理難題はやるでないぞ?親の借銭は親が返し終えないままだと、子に請求する者もおるからな」


「「肝に命じます。その件では申し訳ありませぬ」」


信康と徳姫はそう言いながら再び平伏した


そんな中、徳姫が吉六郎からの伝言を思い出した


「父上。そう言えば、その吉六郎殿から言伝を預かっておるのですが」


「どの様な内容じゃ?」


「はい。先ず、「武田があれから半年も経つのに一度も攻めて来てないので、そろそろ佐久間殿と森殿の軍勢を岐阜城に戻しても良いでしょうか?」と、「安全の為に避難させた紫乃殿親子を迎えに行ってもよろしいですか」との事です」


これを聞いた信長は


(武田が半年以上動いてないとなると、玄蕃と勝蔵の軍勢はこちらに回した方が畿内の制圧も早くなる。


岩村城は近いのに半年以上も攻撃しないとなると、いよいよ信玄坊主が死んでいる可能性も高くなる。それなら武田は統制の取れない烏合の衆になる。


ならば。いや、待て!武田が弱体化したと言えど、浅井と朝倉と上手く連携されたなら美濃国が混乱状態になる。ならば!ここは安全策で良いか)


「うむ。勝蔵達を戻す事は構わないが、それは婿殿!お主の初陣で三河国に居る武田が居なくなったら!という事にしよう。


万が一、三河国の武田が岩村城に逃げ込んだなら殲滅するのは骨が折れる。まあ、その時は勝蔵達にも参戦してもらうが、それでも!まだまだ勝蔵達には信濃方面へ睨みをきかせてもらわねばならぬ。


徳!この事は儂から吉六郎と勝蔵へ書状を出す。言伝感謝する!


それから、紫乃達の件だが、こちらは戻しても構わぬ!

吉六郎にそう文を出しておこう」


そう言った信長は一呼吸置いて


「改めてじゃが。徳!婿殿!これから色々有ると思うが、夫婦仲良く過ごすのだぞ!おめでとう!!」


2人の肩に手を置いて祝福した

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