表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

105/636

有名武将はモノが違う

元亀四年(1573年)三月二十九日

美濃国 柴田家屋敷内一室


「ふう。何とも心地よい目覚めじゃ。小平太、起きておるか?」


「今しがたな。平八郎よ、昨日の吉六郎殿の訓練を行なった直後は身体を動かす事もままならなかったのに、今なら昨日の訓練も問題なく出来そうじゃ。お主はどうじゃ?」


「儂も同じく今なら昨日の訓練を問題なく出来そうじゃ。吉六郎殿の前に於大様に参加の許可をいただこう」


「そうじゃな。昨日は許可をいただかずに少しだけやってみたら、歩く事もままならない儂らを見て於大様から


「少ししかやってないのにも関わらず、歩く事もやっととは。戦の無い日々はどれ程だらけていたのですか?私の許可をもらわずに参加した事はともかく、徳川家の侍大将を務める者ならば、涼しい顔でやり遂げなさい」と叱責されてしまったからな」


「うむ。今日は許可をしっかりといただいてから参加しよう。そして、訓練終了後は涼しい顔で於大様にご報告しよう」


そんな2人が於大から許可をもらい、吉六郎の元に来て、今日も訓練に参加する事になった


その2人に対して吉六郎は


「では、お二人共。今日は昨日と同じ距離を走りますか?それとも本来の距離の三分の一を走りますか?」


2人は吉六郎の発した「本来の距離」に頭が追いつかなかった。その様子を見た吉六郎は


「昨日、お二人が走った距離は本来の距離の六分の一だったのですよ。


本来はここから坂を出来る限り全力で駆け上り、頂点で折り返したら、ゆっくり小走りでここまで戻ってきての一往復を三回行ないます。そこから昨日の四種の動きを倍の二十回行なってから、屋敷の外を二周走るのです」


2人は一度、互いを見合わせた。それぞれ気持ちは「やめておくか」だったが、


「お二人には御役目も有りますから、出来ないなら無理にやらなくても構いません」


吉六郎の無自覚の煽り発言に


「是非ともやりましょう。四種の訓練も二十回で構いませぬ」とムキになって、一往復だけとはいえ訓練に参加した。


その結果、


「全く。昨日よりも動けなくなっているではありませんか!!参加の許可をもらいに来た時は「今日は涼しい顔で戻って来ます」と言っていたのに。何ですか!柱を掴まないと立ち上がれないとは」


「「面目次第もありませぬ」」


於大から叱責を受けた。更に昨日以上の筋肉痛が身体を襲い、於大の護衛という役割をこなすのもやっとの状態だった。


それでも訓練メニューを見事にやり遂げた2人に吉六郎は


「筋トレ終了後は立つのもやっとだったけど、それでもやり遂げるんだから、やっぱり三河国の人間は強いのか?いや、歴史に名を残す武将だからモノが違うのかもしれないな。


そもそもあの2人がこの訓練に参加するのって、人気マンガのワン○ースで言ったら、大将が二等兵とかの下っ端の訓練に参加しているみたいなものだからな。


きっと今日の夜は2人共、地獄の筋肉痛で簡単に眠れないな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ