閑話・自分は、普通だとおもってる栗栖のお仕事2
★『モデル事務所リーアン・フレシアのCEOであるルシアーナ・アリー視点』
『さて栗栖、うちの我が儘娘達のこと宜しくね♡』
『了解でーす』
『それでね。栗栖には悪いけど。今日は新人三人について回って貰うことになってるから、宜しくね』
『えっ、新人ですか?、しかも三人って・・・』
『ああ~・・・、そのね~、クライアントのご息女で、ちょっと日本人モデルを起用したいのですって』
『はあ~。所謂2世タレント、俳優ですか・・・』
この業界ではままあることである。子供の頃から英才教育を受けているので簡単な英語の日常会話から専門的な会話もこなせる子が多く。
手間はあまり掛からないとこの業界では言われているが、マネージャーとしてはつまらない仕事になる。
まあ~親の七光りを存分に発揮してそこそこ仕事をこなしてくれるので、僕としてはかなり楽な仕事の部類である。
『ふう~ん、今日は荷物持ちですかね~』
『そうなるわね』
『でもルシアーナさんの所属じゃないのによく引き受けましたね』
『ここだけの話。新しいブランドが日本で出来たのどうもVR関連のデザインから個人ブランドを立ち上げたのだけど、業界からとても注目を集めてるわよ』
『へえ~、そうなんですか』
まあ~、僕としてはルシアーナさんから余ってるブランド品を格安で売って貰える契約の代わりにマネージャーをやるだけなので、それでいいのか心配になるが、
ルシアーナさん曰く僕は優秀なマネージャーらしく、それで十分らしい。有りがたいことです。
『では三人の特徴、好み、苦手なもの嫌いなもの。あとルーティン等々引き継ぎお願いいたします』
『・・・はい、相変わらず栗栖マネージャーは細かいわね~、新人のマネージャーやるのにも手を抜かないのね』
『当たり前です。僕はただこうしてルシアーナさん達に可愛がられてるだけのただの高校生ですから!』
(相変わらずね~。栗栖君は自己の事になると・・・)
まあ~、そこが可愛いのだけども。熱い眼差しで栗栖の背を見送るルシアーナであった。
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★阿倍野 桃子
「はあ~、まったくお父様たら・・・」
「お姉様、お父様の過保護は今に始まった事では在りませんわ」
「そうだけど・・・」
妹の涼子にたしめられるが、こればかりは父親の過保護にため息が出てしまう、
「お姉様、でも楽しみではありませんか?、超一流のマネージャーが私達に付いてくれるのですから」
「まあ~そうね」
三女の摩耶乃が、いたずらっぽく笑っていた。
「この子は全く・・・」
私達が、色々と悪い噂で語られる原因の半分は摩耶乃のせいであるのだが、
こればかりは私達からはなんとも言えないのが現状である。
『失礼いたします。マネージャーの栗栖様がお出迎えにまいりました』
『分かったわ』
今までのマネージャーより15分前に到着ね?。
私達は軽く身支度を済ませて、出迎えのリムジンバスを見て少し驚かされたのであった。
おもった異常に、身体の回復していません。
ちょっと契約した契約者が自殺、事故にあった反動で体重が40キロ急激に減ったせいで体調が悪いようです。やはり曾祖父ほどの力がないので、体重は代償でした。死ななくてましでしたね~。
まあ~、スカイツリーの代償はほくに関係ないので、来月から始まる代償のことは頑張って下さいね