ワールドクエスト『サハギン砦に囚われの人魚姫を救え!?』
『リザードマンの集落』
メスのリザードマンに案内されて、族長の小屋と思わしき麻布で織られたサンを上げて中に入って行くので付いていく。
『シューシュー(長よ。獣人の商人来たぞ)』
『シューシュー(おお~!、丁度よいの~)』
リザードマンの言語は特殊なため人間には理解出来ない、リザードマンの中でも人間の言葉を理解できるのは、ハイリザードマンと呼ばれる進化種だそうだ。
リザードマンは系統的に竜の血族に数えられるため、竜に仕えることもあるそうだ。
(もっともドラコンは砦で伝承に聞いたくらいかな~)
「ヨクキタ、ジュウジンノショウニンヨ」
『ワールドクエストが開始されました。プレイヤーはサハギン砦に囚われの人魚姫救出に向かって下さい』
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━━━6年前。
おっといきなり何かしらの物語が始まるようだ。
エンドアースは、こうしたクエストが唐突に始まるので驚かされる。
(でも、ワールドクエストってのは初めてだよな?)
疑問が浮かぶが、ワールドクエストの物語は進む。
人魚姫『ああ~、人間とはどんな生き物なのでしょうか、肌が赤く体がとても温かいと聞きますが、そんな生き物が本当にいるのでしょうか?』
人魚姫は、女王の三番目の姫であるアーデリーナと言う姫様で、人間で言う9歳の女の子であった。
多感な年頃であり、さらに人魚は好奇心旺盛な個体が多いことで有名であった。
アーデリーナ『是非とも人間に会ってみたいのです!』
こうして好奇心旺盛な姫様は、夜中こっそり夜の海に出掛けてしまいました。
(ああ~、よくある物語の始まりだね~)
いわゆるテンプレである。
そこからアーデリーナは好奇心の赴くままあっちの海で、セイレーンの歌姫に出会い比較的安全な人間が住まう国を教えて貰えました。
それから二週間程で人間の町を見つけ、リザードマンと出会ったまでは、楽しく、この世界に悪い人はいないと勘違いしたのが悪かったのか、運が良かったのかは分からないが、
たまたま出会ったのが人魚族とは中立なリザードマンだったから助けられたのであり、
運が悪かったことに人魚族と中の悪いサハギン族にみつかってしまったのが、最悪の運命として囚われてしまうことになったのだ。
リザードマンの長『人魚姫は囚われることになったのです・・・』
『シャー、シャー(水のダンジョンのボスは巨大なマーマン、キングマーマンとマーマン族が待ち構えているのだ)』
サハギンと同じくマーマンは人魚と敵対しているし、中には人魚を食らうのを当たり前と考えるマーマンも多いそうだ。
リザードマンの長『どうであろうか、人間の冒険者に依頼として頼めないだろうか?、引き受けてくれるならば、我々リザードマンは人間と中立を保とう』