神々の晩餐2
ラブリンを連れて、今日の朝は、軽いランニングをした。
「お兄、ラブリンおはよう~」
帰宅するとベッキーが出迎えてくれた。珍しいこともあるもんだ…………、
「な~に?。何かな、お兄は何か言いたいのかな」
気の強そうな眼差しを受けて、僕はそっと目を反らした。
「ふん、さぁ~綺麗にしましょうねラブリン」
「わふわふ♪」
ラブリンは朝からご機嫌である。
珍しいことは続いた。早起きしたベッキーが、やや固めのスクランブルエッグと。焦げたトーストだが……、
ちぎっただけの洗ってないレタスサラダが並んでいた。
少し微妙だけど、素材には罪はないからね。有り難く食べたよ。
両親は昨日の続き、49日の法要で出掛けた。
ベッキーは友達の家に勉強にって言ってたけど、遊びに行ったのだろうな、僕は宿題を終わらせたので、
「ガッツリエンドアースのイベントだ」
意気揚々とログインしていた。
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「うにゃ~ん?」
無言で天井を見ていた僕に。ミズリーが気付き、どうしたにゃ?。近寄ってきた。
「おはようミズリー」
「うにゃ~ん!」
おはようにゃ、今日も頑張るにゃ!。
日課であるミズリーを可愛がり、僕はお見世に向かった。
◇◇◇◇◇◇◇◇
『越後&三河屋』
相も変わらず込み合っていた。イベント11日目、多分リアルでお昼過ぎると。12日目になるだろうか?、
「おはようございます」
お見世の奥に入ると。見た目はドワーフな幼女サミエル姐さんと見た目はエルフな幼女セリシア姐さんが、神々の晩餐に魔力をチャージしていた。
二人の周りには、散乱したマナ回復薬の空ビンがあった。
「ん?。あっ、おはよう」
「おはよう~クリス君」
また徹夜しちゃったわなんて呟きが聞こえていたが、下手に口は挟まないことにした。
「よし!。ようやく魔力1000チャージ出来たわ」
「それじゃ、クリス君も居ることだし神々の晩餐会を行いましょう」
サミエル姐さんとセリシア姐さんは二人で笑い話しながら、
・黒檀のテーブル大
・黒檀の椅子×8
・黒檀の食器棚
・銀の食器セット
・神々の晩餐のテーブルクロス(魔力500/500小、800/800中、1000/1000大)
フルチャージされてる常態だった。
『おお~、そこにあるのは神々の晩餐セットではないか?!』
淡い光が集まり、往年の美丈夫が現れた。
『さようか!、まさかこの時代にのう………』
白髪を後ろで束ね。膝元まで髭を伸ばした仙人のような老人が現れた。
『おうおう、宴会かの?』
恵比顔のふくふくしい耳、真ん丸い愛嬌たっぷりの笑みを讃えた中年の男が現れた。
『フムフム、何やら騒がしいな』
やたらと頭が長い老人が厳めしい顔をしながら現れた。
『なっなんじゃなんじゃ、お前たち揃いも揃いおって?。ん?。ん?』
大きな袋を担ぎ、金色に輝く鼓を手にした小男が現れた。
『どこじゃ、どこじゃ宴会会場はどこじゃい?』
鎧兜に身を包み、帯刀を腰に、赤槍を手にした武将が現れた。
『やあやあ皆の衆、善きかな、善きかな』
真っ赤な鯛に乗って、金杯を頭に被った商人のような男が現れた。
七福神が集まるや、一人の女神が召喚された。
『あらあら酷いですわ、宴会なら私を呼んで下さらないと♪』
絶世の美女が、赤き紅の衣を纏い現れた。
『おお~弁財天か、善きかな、善きかな』
宝箱に隠されし、神々の晩餐セットに。隠され八人目の七福神が現れる。
『おお~たのしかな~たのしかな~』
宝箱から宝船の神々が集まり宴会を楽しんだ。
『人間よ。その方らに褒美を取らせん』
・八人目の七福神とは猫仙人
・八人目の七福神とは鼠仙人
・八人目の七福神とは鯉仙人
相棒を選んで下さい。三人にログが流れた。
これってつまり?、相棒を一人選ぶってことかな?