学内保育園の児童とリアルおままごと2
真奈美ちゃん、黄南ちゃんが僕の膝に座るとおままごとが始まった。
「栗栖お兄ちゃんはお父さん役ね、黄南は子供役なの!」
うん、どうやら配役を決めるようだ。
「真奈美ちゃん入れて~」
「いいよ~、あまねちゃんは黄南のお姉ちゃん役ね」
「うん」
嬉しそうに黄南ちゃんと一緒に僕の膝の上に座る。
『『きゃきゃ♪』』
なんだか分からないけどご機嫌である。
「あなた!、最近給料が下がってるじゃないの」
ビクッ、今の言い方睦宮先生そっくりな声音で身体が反応してしまった。驚いたな~。
「あなた!、聞いてるのかしら?」
こわ、小さいけど睦宮先生のような怒りのオーラが似てるんですが・・・、
旦那さんよく、おっとそれ以上考えてはいけない予感がしたので、
「すっ、すまない、最近、定時で帰宅することが多かったから・・・」
「あら?、そうかしら」
そこから睦宮先生の旦那さんが、睦宮先生に追い込まれる様が再現されるわけだが、子供が演じるにはあまりにあまりなないように心が震えた。先生達が怯えた顔をしていた。
ゴクリ。まるで真綿で首を絞められるような、ちょっとづつ理詰めで追い込まれていくんだ。いや~マジ((( ;゜Д゜)))怖いよ~、
リアルおままごとが行われたのだが・・・。
栗栖と先生達はこの日の日誌に、おままごとで楽しんでいたとしか書かないことに決めたと言う・・・。
旦那さん、ファイト
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栗栖様、今晩は今日も一日大変でしたか?、エンドアースの世界をお楽しみ下さい。
エンドアースにログインしました。
「はあ~、今日は色々あったな~、真奈美ちゃんは間違いなく睦宮先生のお子さんだな」
あれが普段の様子なら、旦那さんすごいよ!。
あれ・・・、僕には絶対耐えられないかな~。
アハハハハ、あ~・・・、僕がもしも結婚するなら、目指すは父さん達パターンかな。
これは結構、真面目にそう思った栗栖だった。
★★★★★★★★★★★★
★北条 莉央視点
珍しく今日、父さん達が帰宅してすぐに父さん達に呼ばれた。
何の用だろ?。
僕達姉弟の父北条 兼光46歳である。
因みに社員10000人以上を抱える北条グループ総裁
だ。
「うむ、莉奈、莉央久しぶりである」
「はい、お久しぶりでございます。お父様、お母様」
「・・・・・・・・・・・」
「莉央は相変わらずであるか・・・」
そっとため息を吐く父の姿にチクリと胸に痛みが走るが無視をする。
「ウフフフ、莉央ちゃんは優しいから」
父の隣に座る美人を端から見れば二十代と言われても納得してしまうだろうが、まごうことなく僕達の母の北条 香住こう見えて39歳であった。
「あなた達にお話があるのどうかしら近々長崎に行ってみないかしら?」
「・・・?、長崎ですの」
不思議そうな姉の問いに母さんは艶やかに微笑んでいた。
「我が家の遠縁に方城家があるのですが、そこの分家の嫡男が最近有名人になってましてね~、クリスタル商会のクリスと言うのよ。ウフフフ」
にっこり艶やかに微笑んでいるが、僕は知らずに背筋に氷を入れられたような冷たい物が、背を伝う気がして動けなくなっていた。