シーホリア公国に到着
『シーホリア公国』
シーホリア公国は、海上都市という珍しい国である。
世界有数の海底神殿ダンジョンの入り口にして、交易都市としても有名であろう。
「うわあ~、きれいな国ですね~」
「そうだね~、シチリア島を思い出すよ」
「ええー!、シオンさん海外旅行とか行くんですか!」
「ああ、姉が海外旅行が好きでね。姉に甘い父様が毎年7月の夏休みから8月の頭までスペイン、南ヨーロッパを巡るんだよ。来年姉は、大学の卒業旅行で、一月かけて船で世界中を巡ると言ってたよ」
「うわあ~、本物のお嬢様にゃ~」
「あっ、今年の年末は、うちも伯父さんの家にいく予定なのですよ~。皆でスペイン旅行の予定なのですよ~」
「おや、そうなのかい。楽しんで来ると良いよ」
「はい!」
見るもの全てがキラキラ輝いてるように見えるのは、南国特有の魔法効果のようで、五人はただシーホリア公国の町並みを見て回るだけで楽しそうであった。
★★★★★★★★★★★★
五人は早速、冒険者ギルドに向かいログに登録しておく。
「よし♪、サミエルさんにメールしとこ」
「これで御姉様達のクエスト達成だにゃ~」
「楽しく達成!、後は~、みんなでウインドウショッピングする?」
「さんせ~なのですよ~」
「よく分からないけどウインドウショッピングいいね!」
シオンさんも賛成のようだ。
詳しく記しないが、一言、野郎には苦痛なことも女の子達にとっては最高の憂さ晴らしになることを記する。
世の彼女持ちの皆様ドンマイ。
正直な所、この時間は男には苦行であるのだから・・・。
五人は目についた物に突進しては楽しげに笑い会う、そうした光景は年相応であり周りからも好意的に見られてることを全く気が付いてなかった。
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★クリス視点
「ん?、ベッキー達からメールか、へえ~もうシーホリア公国まで行ったのか」
そう言えば、皆をシーホリア公国まで連れてこうと思ってたから、ベッキー達の行動は素直に感謝である。
「おお~い、お待たせ」
「やっほ~今日はよろしくねクリス君」
すっかりお馴染みになったヒタチ、ヒナタペアーである。
二人に頼まれて湖の町フランまで乗せてって欲しいとのこと、まあ~フランに行くには商人に連れて行って貰うしかないので此ばかりは仕方ないよね~。
「じゃあ向かおうか」
「「よろしく」」
そんな訳で僕は二人を連れて湖の町フランに向けて小型船を桟橋に出して。二人を乗せてむかうのだった。