閑話・装備革命がランバルト王国にて波及効果をもたらせること
『王都・城・王座の間』
その日、ベルゲン公爵、ワイゲン公爵から急使が届いた。
「・・・なんと、我が国でミスリル鉱山が見つかったと申すか?」
「はっ、詳しくは後日来訪するとのこと、またミスリル鉱山他、属性鉱山二つ、銀山、鉄鉱山3つも発見したとのことです」
「ほほほ~う、それは良き知らせよ、のう~宰相よ!」
「はい、誠にですな~、本当に良き話でございますわい~」
しみじみと宰相が安堵のため息を吐いていた。余とてすこばかり安堵を覚えた物よ。
思えば・・・。
あの愚かな弟と妃に裏切られた内戦から一月あまりしか過ぎておらぬのだ。
それも無理からぬことよ・・・。
ここ一月はあまりにも様々な無理をしたためか、我が国の、財政は火の車であったのだ。
「それから陛下、ワイゲン公爵閣下からドワーフ王国でミスリル鉱山が枯渇したとの報告が届きました」
「なんと!?、(それは朗報ではないか)ほほほ~う、なるほどな・・・」
ニヤリと口元も緩む。良き話が聞けたことで、ドワーフ王国にミスリルを輸出する代わりにドワーフの炭鉱夫、各種職人の誘致に強いカードがてきたと言うことであった。
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『賞金稼ぎギルド』
ちっ、厄介なことになりやがっな・・・
「へへへへ、タイチク~ン。よくも俺らをたばかつてくれたもんだせ!?」
「てめえー、闇ギルドを裏切るとはな」
「分かってるんだろな?、ああ!?」
「てめえだけ美味しい思いして、悪いと思わね~のかああ!?」
こいつらは闇ギルドの四天王なんて自称してる【アンギャスタ】の元幹部どもだ。
俺が内戦後のMVP決定戦で一山当てたの耳にして、愚かにも揺すりに来たどうしょうもないアホどもだ。
「フン、お前達こそわかって無いようだな」
「ああ!?、舐めとんのかガキが!?」
軽く煽っただけでぶち切れるとかおさとが知れるってもんだぜ。
「お前ら本当にいいんだな?」
だから最後に聞いてやった。元々同じ闇ギルドの馬鹿だから頭を下げて、俺達の仲間にしてくださいと言ったら許してやった物を・・・。
「雑魚が!、こんなちんけな賞金稼ぎギルドのマスターになったからってふかしてんじゃねえぞ!、しやばぞうが」
「てめえ舐めすぎだぜ!」
「こっちが下手に出てるうちに上納金払えや!?」
何処が下手に出てるんだか、本当に闇ギルドが俺達を的にするならどっちにしてもすでにズタボロにされてるの本当に理解する頭を持って無いことがよぉ~く理解したぜ。
「くっクククククク、アハハハハハハハ、お前らつくづく馬鹿どもだな~」
「なんだと!?」
「舐めとんのかこら!」
気の早い馬鹿達が俺に殴りかかって来た。
ガイイ~ン!?
「なっ、なんだこれは!」
「くそ!、卑怯だぞテメーマジックアイテム使って!」
「本当に、つくづくお目出度い馬鹿どもでこっちとしては助かるぜ。お前らはギルドマスターの権限にて垢BANだ!。もう二度とこのゲームにログインすることを禁止する」
「なっ、なにを・・・」
「おっ、おい・・・」
「こっ、これは・・・」
「最後だ良いこと教えてやるよ。俺達は表と裏のギルドから運営を許されてる中立のギルドだ。しかも国営のな?、(リスク込みだけどな)」
『賞金首四名のアカウント剥奪を確認中・・・・』
『四名の罪状を確認しました。賞金を後日振り込みます』
「ふう~、初めて垢BANしたが緊張するぜ・・・」
賞金稼ぎギルドは運営からある裁量を与えられていた。
それは賞金首のハント及び捕縛、NPCならその国に、プレイヤーなら賞金を。
ギルドマスターにはどうしょうもないプレイヤーを裁く垢BANを運営側から一度だけ許されていた。
ただしそれが偽装、詐欺、詐称だった場合はタイチが垢BANされる。
リスクの高い裁量をあのMVP決定戦で得た金で正式にギルドとして認められるのと同時に多大な爆弾を抱えることになっていた。
「ハア~、なんで俺がギルドマスターなんてやってるんだろうね~」
すげー嫌そうにため息を吐いていた。