学校行事も色々あって大変です。
最近の進学校では、地元企業での仕事体験と言う授業がある。
将来を見据えて、地元で働いて貰おうと大企業の飲食店等や工場等で行われる企画のことだが、
流石に情報漏洩になりかねない本社での書類仕事体験はない。主に飲食店、アパレル関連等での接客、工場の軽度の仕事である。学生の内に興味を持って貰い。
将来の選択肢にと地元企業が考えた企画であった。
一年の中期から、仕事体験ができる企業が閲覧できるアプリをその日ダウンロードした。
「ええ~、年末年始から受付てる仕事体験もある。よって寂しい男子生徒は参加するように、打ち上げにカラオケ等も行われる予定だ」
「「「・・・・」」」
確かに高校生にもなって、家族で過ごすクリスマスはある意味悲しい響きを感じた。
それはさておき、中には一年の冬休みからできるものもある。
いわゆるクリスマス商戦で睦宮先生が、男の子の心を抉る一言には何人か撃沈したのは致し方ないそこは凄まじい破壊力があったのは言うまでもないだろう。
実際のところ・・・、
クリスマス商戦の仕事体験は、年上だけど女の子との出逢いもある程度あるので、そこまで悲観する物ではないが残念ながら相手は大学生なので、普通に考えて男子生徒にチャンスは皆無と言って良い。
まあ~バイト代変わりに。余ったケーキとかもらえるので、猫の手よりもましな学生の手を借りる手段だったりするのは内緒である。
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「方城君はやるの?」
「ああクリスマスは叔母さんの所属してる日本のモデル事務所リーアン・フレシアで仕事体験でマネージャーをやるからそれを話したら先生に認めてもらえたよ」
「へえ~方城君の叔母さんモデルさんなんだね~」
「あっ、秋好さん服飾ブランド系の仕事に興味あるなら聞いてあげようか?」
「えっ、本当に!?」
「あ、なんだよお前ら内緒話か~?」
「高田君、違うよ~、方城君がクリスマスは叔母さんが所属してるモデル事務所の仕事体験するから、服飾ブランドに興味あるなら聞いてくれるって話だよ。ね~方城君!」
「そう言うこと僕は叔母さんのマネージャーやるんだけどね~」
「ああ~、なんだ色恋じゃねえのかよ~」
「高田君達は冬は基礎体力鍛えるんだよね~?」
「ああ、そうだけど」
「ならSPの訓練か、うちの本家でやってる道場からプロも出でるし護衛訓練してみたら?めちゃくちゃハードだけどね~」
「うえ!?、お前の所そんなこともやってんのかよ!」
「うん、僕も子供の頃から一通りやらされてるよ。まあ~年末年始は沢山のお弟子さん来るから裏方で、料理修行にもなるからって、地元の料理人さんも雇ってるから200人くらいいるから大にぎわいで、楽しいのは楽しいよ~、地元の柔道部も合宿に来るしね~」
「・・・なんか大変そうだけど、そう言うのもありだな~」
「たまに消防士、自衛官になった人もいるし、体使う仕事やるなら体の使い方学ぶのもありだと思うよ」
「確かに・・・、ちょっと考えてみるは、方城誘ってくれてサンキューな」
なんだか珍しく高田君は真面目な顔をしていた。
うちは進学校であるが、別に体を使う仕事に行かないと言う選択肢はないからね~。
「あっ、方城君!、両親に聞いて来るからその~」
「あっ、はいよこれ僕のアドと叔母さんのマネージャーやってる時の名刺ね」
「へえ~、方城君、ちゃんと名刺与えられてるんだねって!、『セレナ』ってあの・・・」
そっと人差し指を口に立てる。
秋好さんも了解とこくこく慌てて頷いていた。
一応、セレナ姉さんに先にラインで知らせてから、
モデル事務所リーアン・フレシアのCEOルシアーナさんにもメールで知らせた。報・連・相と根回しは大切なのですよ。