お土産持って本家にご機嫌伺い
『8月25日』
この前来たのはお盆前だった、今回は僕の用なのでベッキーが付いてきた形てある。
「うにゃ~ん♪」
おっと、あと、さんちゃんもね~。
猫用のキャリーケースに入ってるが、バスに電車移動もなんだか平気そうだ。
普通の猫とか犬は、混乱するか慌てて大騒ぎになるのに、さんちゃんは大物かもしれないな~。
「お兄!、いつみん待ってるよ、早く」
うちの妹は元気である。あっ、そうそう昨日の夜ココナを紹介したらもう凄い大騒ぎであった。
ココナもびっくりしていたけど僕の妹だと分かると。
「ベッキーお姉ちゃんなの!」
ベッキーが、今にも鼻血を流しそうな顔でデレデレしていた。
我が妹ながらキモいぞ。大丈夫か?、お兄ちゃんは心配である。
残念な妹はそれはもうココナにべったりで、ココナも可愛がってくれると分かるとベッキーと一緒で嬉しそうである。
なんだろうか、このモヤモヤは・・・。
あまり気にしない方が無難な気もするけどね。
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最近の朝は、元気な猫の襲撃から始まる。
うにゃ~ん、にゃあ~ん
ゴロゴロ、ゴロゴロ!
「・・ん、・・ちょっと、こら、くすぐったいから」
二匹はすっかり我が家に慣れたもので、ご飯が欲しい時は、主人である私を起こしにくるのだ。
「ああ~、もう~、わかったから」
うにゃ~ん♪、ゴロゴロ。
さすがに我慢出来なくなって、タオルケットから抜け出した。
そんな様子に二匹はどや顔である。
「もう~、しょうがないな~」
そんな可愛い子猫との生活もまだ一月と経っていないが、二匹が来てから、この夏休みは色々と楽しんでいた。
「あっ、そうだ。あんた達栗栖とベッキーが来るってさ」
うにゃ~ん♪、
うにゃ~ん♪
多分、解ってないだろうけどね~、とてとて付いてきた子猫を引き連れて台所へ向かった。
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ベッキーと残暑厳しい日差しにひいこら言いながら、本家の屋敷に到着した。
「暑いね~」
「そうだな~、なんでこんなに夏は暑いんだ~、やっぱり冬の方が好きかな~」
「ん~、でもスイカ、アイス美味しいよ」
うにゃ~ん♪
さんちゃんにはひんやりシート引いてあるのでご機嫌である。
「ふう~、冷たい麦茶飲みたいかな~」
「賛成」
ようやく本家に到着した二人であった。