カリスマモデルと通訳なマネージャー栗栖2
『8月21日』
【東京某所・会場】
昨日は不機嫌な姉さんをなだめるのに苦労したのは言うまでもない。
夜はセレナ姉さんの抱き枕をすることで機嫌をとることで成功した。
昨日、最低限の引き継ぎもできたのでよっぽどへまをしなければセレナ姉さんが怒ることはないと思うよ。
僕の代わりに三人のマネージャーがセレナ姉さんについている。はてさてどうなることやら
僕はブランドの背広着て会場の前で約束の日本人モデル達を待っています。
「はあ?、マジか」
約束の時間をオーバーしていることに呆れていた。
本気で、その子達モデルの仕事やる気あるのだろうか?、
疑問である。
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★マネージャー視点
ああ~どうしょう、約束の時間を過ぎてしまいました。
これは業界人としては致命的である。
うちのゆうみだけならばもう到着していたのだけど
アッキー「アハハハハハ、どうも~、みんなのアイドルアッキーと」
シルル「シルルだよ~♪」
「あたし達ちょ~ぅとだけ寝坊しちゃって~、いまゆうみちゃんのマネージャーさんに送ってもらってま~す、エヘヘ」
アッキー、シルルは有名アイドルメーカーと呼ばれる作曲家が売り出した。身近なアイドルをコンセプトに2008年頃から全国的アイドルグループのメンバーである。
2014年に、圧倒的カリスマの少女達が卒業して現在は人気も低迷しているが、それでもアイドルとしてはそこそこ人気である。
彼女達のYouTuberは根強いファンのおかげでまだ人気のアイドルだと思ってるようだ。
「・・・・・はぁ」
「・・・大丈夫でしょうか」
その点、うちのゆうみはこの業界の厳しさをよく理解していたので、とても不安そうだ。
何せ相手はあの世界のセレナのマネージャーである。この業界ではとても有名である『冷徹』『我が儘』『女帝』とあだ名されるセレナを唯一言うことがないと言わしめる凄腕のマネージャーであるらしい。
「あははは、お腹が痛くなるよ~」
「・・・マネージャー」
呑気なアイドルの二人をちらり不安気に見ていた。困ったものである。
「はあ~、・・・・」
こうして色々と問題がありそうなアイドルとしっかりしてるカリスマティーンモデルが間も無く到着する。
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はぁ~、ようやく到着したようである。
「みんな~到着したよ」
「エヘヘ、楽しみだね~」
到着と同時に配信していたのか、そこそこ可愛いと言われればかもね~、レベルの二人がアイドルだろうか?、
「あっ、あの~私日向優美のマネージャーの蔦谷と申します。遅刻してしまい申し訳ありません!」
「初めまして『セレナ』の専属マネージャーの方城栗栖です」
素早く名刺交換を済ませる。
「そちらのお二人、この会場から中では一切のYouTuber配信禁止です。場合によって配信した場合億単位の訴訟をされることがあります。即金て払えますか?、無理なら即刻配信を止めて頂けますか」
見た目がティーンと言われても通じるが、鋭い眼光に貫かれた甘えた考えのアイドル二人の顔から血の気が引いていき、慌てて配信を止めていた。
「まず。そちらのマネージャーは理解してるようなので何も言いません、私は『セレナ』専属マネージャーですのでそこの二人は、アイドルだそうですが僕は知りませんしこの世界ではアイドルの肩書きなんてちり紙よりも価値がありません、もしも甘い考えを持っているなら今すぐお帰り下さい」
「「・・・・・・・・・・」」
ほんの少し前まで、甘えた考えがあった二人の顔がはっきりと強張っているのが分かる。
とても厳しい言葉であるが、モデルの世界は下手な格闘試合よりもハードである。
そのなかでもスーパーモデルと呼ばれる一握りのマネージャーは下手な政治家よりも海外では力を持っていたりするのだ。
「少しは理解できましたか?」
「はっ、はい」
「声が小さい」
「「はい!」」
「よろしい、時間が無いのでさっそく移動します付いてきて下さい」
流石は一流マネージャーは違う!、凄い・・・。
あの甘えた考えのアイドル二人を従えてしまっていた。
「まっ、マネージャー凄いですね」
「はい・・・・」
ほんの少しだけ不安が消えていた。