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僕はセレナ姉さんのマネージャーですかね?2



『東京某所・廃墟』




『おい、ガムは無事に輸入出来たんだな?』

『ふっ、そこは抜かりはない』


※ガム=C4またはプラスチック爆弾の総称、

 爆破のプロの中には、わざとプラスチック爆弾をガムのように噛んで仕掛けを作ったりすることもある。 

 ちなみにニトログリセリンは固形物となると人間の舌だと甘く感じると言われている。


『たく、面倒な依頼たぜ』

『まあ~そう言うな、ああいった女どもを攫って、やりたいって思ってる外国の金持ちは多いんだ。


 日本の女を二、三人攫うだけだ、海外に出しちまえば言い値で買ってくれる簡単で美味しい仕事だろ?。


 俺達はそんなお金持様を満足させるサービス業だぜ、お得意様の願いを叶えるのも俺達の業務だろ?』

『ちがいねえな、アハハハハハ』


 腐った人間はどこにでもいるものだ。

人間の売買など珍しい物でもない。現代こそ実は多かったりする。 

それは若さを保つ為に若い女性の血液を自分に輸血して若さを保つ女、


 ただ壊れ行く姿をみたい為に自分の闇の部分の吐き出す対象として買う、


 そんなこと珍しいことではない。






━━━━━━━━━━━━




 なにやら事件に巻き込まれそうな栗栖であるが、ついにリアルでも巻き込まれ体質になるのかは不明であった。




『東京某所・会場』



セレナ『あっ、お早う栗栖~。今日は宜しくね~♪』

『お早う姉さん、母さんがほどほどにだってさ』

『ぶう~、ぶう~、たまには可愛い甥っ子一人占めしたっていいじゃない!』


 ちょっと口をとがらせ不貞腐れる。


『はいはい、可愛い甥っ子が今日から三日間セレナ姉さんのお世話をさせていただきますからね』

『フフフフ、さ~すが栗栖~、分かってるわね~♪』


 どうやら栗栖の返しはお気に召したようである。


『社長~、じゃ~打ち合わせ行ってくるから、行くわよ栗栖』

『はいはい、頑張って来なさいセレナ、栗栖君宜しくね』

『はい!、姉さんを転がせてしっかり馬車馬のように働かせてきますwww』

『ウフフフフ♪、頼もしい限りね~、栗栖君てば』


 元モデルだったルシアーナはにこやかに栗栖との会話を楽しんだ。

 

『ふう~、フリージアさんがこれない時は一時期どうなるかと思ったけど、結果としてよかったわね~、将来うちのマネージャーにスカウトしたいくらい栗栖君って有能なのよね~』


 これこそ嬉しい誤算であった。


 栗栖がセレナの付き添い兼マネージャーのバイトをするようになったのはほんの二年前、まだ中学二年の時である。


その頃まではセレナのお姉さんであるフリージアさんが、マネージャー代わりを勤めていたのだが、そうそう主婦であるフリージアさんが手伝ってくれるのは厳しい話であった。


 それまでは何人かのマネージャーを付けたのだが、五人ほど辞めている。

 理由は様々だが、裏方の仕事は滅私奉公である。ようするにお姫様、女王様、お嬢様の為に尽くさなければ勤まらない仕事と言えば分かりやすいであろうか、


『どうせなら一週間ほどお願い出来ないかしら?、セレナが帰っても面倒なのがいっぱいいるしね~』


 事務所の社長ともなるとそうそう現場仕事にかまけてる暇はないのである。実に栗栖とは得難いバイトであった。




 

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