夏休みに妹達のおねだりで市民プールに行きます2
【06:29】
ふう~、何だか時間がゆっくり過ぎてるようなへんな感じがするな~、
ラブリンと森林公園内を軽いランニングしながら回っていると風の音や、木の葉のふれ合うカサリとした何気ない音が、非常に鋭敏に感じれていた。
まるで生命の息吹きを感じられているような・・・
(ん?、人かな、多分二人で走ってる)
何となくかなり先であるが、こちらに向かって走ってるのが分かる不思議な感覚があった。
程無くして、男女のカップルがゆっくりとランニングしてるのが遠目に見えてきた。
(あたった、これってもしかしたら婆ちゃんの言ってた気配察知かな?)
フルダイブに長く潜ってたからか神経が過敏になってるのかも、これは会社に報告しとかないとね。
そうそう家に帰ったら景品も調べとかないと、ウェブマネーだけど少しお小遣いが増えたからね~。
栗栖の足取りは少しずつ軽やかになっていた。
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「ただいま~」
「「お帰り」~」
ちょうどベッキーが、さんちゃんを抱っこしてリビングから二階に向かうところのようだ。
母さんは洗濯かな?、空のかごを手にしてるし。
「あっ、お兄!、丁度よかった午後からプール連れてってよ!、お願い。みんなも来るから~、お兄~、良いでしょ」
うにゃ~んゴロゴロ♪
さんちゃんの手を合わせての上目遣いという、中々あざといおねだり方法である。うんでも可愛いから許す。
「・・・別にいいよ~」
「やった~!、みんなにメールしてくるね~♪」
「あらあらよかったわね~。あの子ったら嬉しそうにしちゃってうふふ♪、珍しく早起きしたかと思えばずっとそわそわしてたのよ~」
なんだか微笑ましそうな眼差しで母さんに見られるベッキーは恥ずかしそうに、逃げるように部屋に向かっていた。
そこまで期待されてると、僕としてももちょっと気恥ずかしいんだけどね。
まあ~、イベントも頑張ってたし少しくらい妹孝行くらいはね~。
いつまで一緒に遊べるか分からないしね。
こうしてゆっくり休むつもりが・・・、
妹達とお出かけすることになりました。
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『市民総合プール』
夏休みと言うこともあってか、少し離れてるけどバスで出掛けることにした。でも家族連れ、カップルが多いな。
「お兄さん!、今日はありがとうございます!」
ゲームの世界ではウータン、リアルでは、三浦洋子ちゃんボーイシュな元気少女である。
「お兄さん宜しくね~、にひひひ♪」
ゲームではヨッシー、リアルでは田上吉子ちゃん、ゲーム世界の猫獣人のようにコロコロ表情が変わる面白い子である。
そう考えるとゲーム世界との共通が結構あったな~。今さら気付いた栗栖であった。