夏休みに妹達のおねだりで市民プールに行きます
【23:59】
「うっ・・・・」
うにゃ~んゴロゴロ
フルダイブのセットを外しながらバイザーを上げると案の定、さんちゃんが嬉しそうに僕の胸の上に乗って来て、甘えた声で鳴いた。
「待ってたのかいさんちゃん?」
うにゃ~んゴロゴロ♪、
右手の人差し指でさんちゃんの頭を撫でる。そうしながらゆっくり起き上がると。
「うっ、つう~、ちょっと頭が痛いな」
これもフルダイブを初めて経験すると起こる出来事だと聞いていた。ベッドのサンルーフに置いておいたペットボトルを手に、スポーツドリンクを飲む。
「おっ、確かに違和感があるけど痛みが引いたな」
後、気だるいようなら糖分を取ることも勧められていた。
「まあ~、まだ夏休みだし疲れたからゆっくり寝ようか、おやすみさんちゃん」
うにゃ~んゴロゴロ♪
僕の枕元にさんちゃんようのタオルケットにさんちゃんを下ろして、寝ることにした。
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【04:57】
うにゃ~んゴロゴロ♪
ざりざり、ペロペロ
「ん~、・・・さんちゃん?」
うにゃ~んゴロゴロ♪
時計を見るとまだ五時前である。でもすっかりさんちゃんの目が覚めていて、お腹が空いてるような気がする。
「お早う~さんちゃん、お腹空いたんだね~」
うにゃ~ん!
どうやらそうらしい。
さんちゃんを抱っこして、ベッドからなんとか抜け出した。
「フワアアアア~、だるいや」
もう少し寝てたいところだが、さんちゃんのためにも下に降りていった。
リビングの前に行くとカツカツカツ、カツカツカツ、ラブリンが起きて来ていた。どうやらラブリンも目が覚めてたようだ。
「ラブリンお早う~」
「ゎふ♪」
朝だからおさえ目に返事してくれた。頭をわしゃわしゃしてからラブリンの水皿を新しいのに変えて、
さんちゃんには猫用のミルクでふやかしたカリカリをペースト状にしてからリビングのソファーに座って、少しずつ与える。
まだ一匹で食べさせるにはまだ心配である。
だからこうしてご飯は誰かが様子を見ながら与えるのだ。
「ミャンアンアンアン、ミャンアンアンアン」
人差し指の上に乗せて少しずつ与える。まだ自分で上手く食べれないから少しずつ喉を詰まらせない少量づつ与える必要があった。
それでも少しずつ上手に食べれるようになってきて嬉しくなった。
「みぁ~ぷ」
小さなお腹が膨らんだので、大小の世話を濡らしたガーゼで促すと上手に出来た。
「お腹いっぱいになったかな~?」
うにゃ~んゴロゴロ♪
少し遊んで上げるとすぐに電池が切れたように寝てしまった。
父さんがリビングに用意したさんちゃん用のベッドに寝かせる。
「ラブリン散歩行こうか」
「ゎふ♪」
こうしていつもの生活が始まった。