ただでは終わりません!
★イカ娘B『スミカ』視点
まさかお姉ちゃんが真っ先にやられるとは思わなかった。
でもね。ここはゲームの世界なのですよ!、
そっちが物理なら私、いいえ私達は、魔法でこそ最強だと思っているんだから!。
「『召喚』」
お兄は水の魔法と召喚を一つ使える。でもね私達ユニットもとある条件を揃えれば召喚魔法が使えるのよ。
「霧の竜」
『おっとここでスミカが『限定召喚』を使った!』
※限定召喚
フィールド魔法、または合体魔法による特殊な属性を持たせることで強力な召喚獣の攻撃技、魔法がつかえる。
「「ええ~!?」」
グァアアアアアアアア!?
★霧の竜の限定召喚魔法での登場時効果、3ターンの麻痺を与える。
ベッキー「かっ、体が動かない・・・」
シオン「うっ!、本当だ」
二人の顔がこわばる。
スミカ「ごめんなさいね。でもね!、私達は負けない
、水よ。全てを洗い流せ【水流砲撃】」
巨大な水玉がスミカの頭上に出来上がる。
「うそ~!、あんな魔法とかあるの」
「うっ、上級魔法」
スミカがいつの間にか消えた霧の中から二人の元にゆっくりと歩きながら、二人に向けて巨大な水玉を放った。
ドン!
「「キァアアアアアア!」」
二人は動けないのでまともにクリティカル、さらに防御力無視の上級魔法である。
あっさりとベッキーのHPは全損、シオンはレベル補正のお陰で半分残ったが、ノックバックを食らっていた。
「これで決めるわ!」
『おお~と、これは予想外なことにベッキー選手が次に倒された!』
『『『ウオオオオオ!?』』』
僕としても非常に驚かされた。まさかそんな方法があったのかと、
「それもそうか、ここはゲームの世界なんだしね」
いくら僕よりリアルで強くても。レベル1のプレイヤーがいきなりこんな大会の決勝に出たのだ。
普通に考えたらベッキーが負けても可笑しくないんだ。
納得はしても少し驚きである。
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さらに二度の攻撃魔法を食らったシオンは、ふらふらである。
「くっ、ようやく麻痺が・・・」
ようやく麻痺が回復したが、シオンのダメージは深刻だ。
さらに悪いことは続く。
「【水の壁】【水操作】合成魔法【水の牢】」
普通ウォーターウオールは片面での魔法攻撃に対する防御魔法である。
「へえ~、もう合成魔法使えるのね」
驚いたのはセリシア姐さんだけではない。
リオ「あんな魔法があるの?」
「あるわよただし【上級魔導師】の職について、【魔力覚醒】スキル覚えれば、自分のオリジナル魔法が作れるわね」
「そうなんですか?」
「ええ、クリス君は近接なのに商人だからあまり知らないだろうけど、この間の【気功】解放したでしょ?、あれの魔法バージョンが別にあったのよそれが【魔力覚醒】ね」
「そうなんですね~、僕はてっきり」
「あっ、近接の魔法職なら【魔力纒】なんかは使えるわよ。ただ属性に左右されるからわりとピーキー仕様ね」
僕もようやく【闘気】に【纒】が部分的に使える程度だってのに、凄いなスミカさん達。
「まあ~、みんな私達よりレベル高いし元々先行組じゃない。沢山BPとか余ってるからそれくらいのハンデはあるわね」
「まあ~、この結果は仕方ないにしてもクリス君もベッキーちゃんも、普通に考えたらちょっと可笑しいからね?」
あれれ・・・、
何だか僕の評価が可笑しいような、妹なら分かりますけど不満です。
「不貞腐れないのほらもう終わるわよ」
「あっ」
そうだった。
「【水球】」
『遂に決着!、予想に反して優勝はアイドルユニットチームEでした!』
『『『『『ウオオオオオお!?』』』』』
凄まじい大歓声が響くなか、スミカは晴れやかな笑みで歓声を受けていた。
『間も無くイベント終了となります。リアル時間との誤差、または違和感が30分ほどあると思いますが、ご安心下さい。それでは一斉にログアウトをさせて頂きますので御了承ください』
こうして長いようで短い
6時間のイベントは終わりを告げる。
クリスはログアウトしました。
間も無く目が覚めます。またのご利用お待ちしてますクリス様。
ゆっくりおやすみ下さいませ。