最初の相棒は、君に決めた!3
★シオン視点
それはあまりにも唐突な行動であった。まさに即断即決な今回仲間になった女の子ベッキーさんは、
止める間も無くNPC店員からガチャコイン受け取っていた。すると気負いも迷いもなくいきなり回していたのだ。
シオン「あっ・・・」
そんな簡単に決めて良いいんだろうか?、外れたらどうしようかとか不安は無いんだろうか・・・。
ベッキー「フフフフ、可愛い子出ておいで、さあ~、私と一緒に遊ぼうよ♪」
スッゴク楽しそうだ。
笑顔だし今さら止めても止まらないような気がした。
(なんだか慌てるのも馬鹿馬鹿しくなってきたわね~)
何より彼女の笑顔をみてるとこっちまでワクワクしてしまうような、なんと言うか・・・、
手に汗握って思わずがんばれー!、応援したくなっていた。
「がんばれー」
「えへへへ、ありがとシオンさん♪」
「・・・あっ」
普通に声に出していた。でも彼女はとても嬉しそうに笑っていた。
私までもが思わず笑みを浮かべるくらい不思議な魅力的で、可愛いらしい女の子、ベッキーは、
「エ~イ、ヤ~!」
脱力しそうなかけ声と共に突然現れた巨大ガチャガチャに、コインを投入して。
「せぇ~のぉ~」
一抱えあるパドルを回す。ガチャガチャ、ガチャガチャ、ガチャガチャ、ガコン、コロコロ・・・
「おお~おめでとう当たりだね~、【聖】属性のようだね~」
「えへへ、シオンさん当たりだってさ」
「さて、直ぐに誕生させるなら今回のは、タイプを選べるようだね」
※【聖】属性は攻撃、補助、回復、特殊攻撃の四つから二つ選ぶ事が出きる。
「それはもちろん攻撃一択だよ!」
「へえ~、これは驚いたね~、普通は二つと言われたら二つ選ぶもんだが、お嬢ちゃんギャンブラーだね~」
「えへへへ、それほどでもないよ~」
「ベッキーちゃん、多分今の褒められてないと思うよ」
私の言葉に何故かVサイン、ちょっとこの子が分からなくなってきたわ。
なんだかんだ言いながらも面倒見のいいシオンは、この先も振り回されることになるのだが、
それはまた別の話であった。
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★ベッキー視点
「それでは、相棒の卵に触れて下さいね」
NPCの店員さんの親切な説明の通り、銀色に輝く卵に優しく触れていた。
「温かい・・・、早く一緒に遊ぼうね♪」
ピキ、ピキピキ、パキ、
「ピーヨ~♪」
頭に卵の殻を乗せたまま、なんだか真っ白でふわふわの鳥かな?、バッチリ目が合った。
「ピーヨ~!」
元気に鳴いて、パキパキ卵を破壊しながら出てきたのは、獅子の身体に鷹の顔を持っていて、大きな翼を持った生き物と言えば、
「あら~珍しいわね~、パワータイプだから亥系が出ると思ったんだけど、まかさグリフォンタイプが出るなんて初めて見たわ~♪」
なんだか店員さんが驚いているけど、グリフォンと言うにはまるでぬいぐるみサイズの可愛らしい見た目、お目めなんてうるうるしててなんて可愛らしいのかしら!、
「おいで、君の名前はキナコね」
「ピーヨ~♪」
新しい相棒キナコと私は世界一の相棒トレーサーになるのだ!、
ベッキーはキナコこと相棒のグリフォンの可愛らしらにメロメロになって迷走しだした。