MVP争奪戦準々決勝、サバイバル決戦2
★タイチ視点
ちっ、なんだか面倒な試合になってやがるな・・・、大丈夫だろうか、あの女はよ、頼むぜ!、お前が決勝にでなければせっかく手に入れたマネーが全部パーになるんだからよ~。
「おお~、こいつはおもしれー、今回の運営はかなりイベントに力入れてんな」
「・・・そうだな、本社を海外移転してのイベントだからか今回は違うよな」
「だなだな、タイチに乗って良かったぜ、くひひ」
こいつら・・・、
俺の気持ちも知らんで楽しげにしやがってら、こちとら目の前のマネーを失うかもしれね~大切な準々決勝が、まさかのサバイバル決戦とかふざけるな!、
叫べるもんなら叫びたい。ここはぐっと我慢して
無難に答えていた。
ちっ、最後の最後にしくったかな・・・。
いっ、いやまだわかんねえぞ、もしもあの女が勝って決勝に出たら俺はあの子をぜってーPKしねえからよ。
頑張ってくれよ頼むぜ!、
今にも神に祈りたい気分だが、周りの目を気にして余裕そうな顔をしていたが
、内心頭を抱えてのたうち回りたいタイチであった。
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★ベッキー視点
「おっと・・・」
私は、お兄から貰えたVRの御下がりで念願の友達とゲームの世界で再会したのだ。
そうしたらなんとウータン達三人がお兄と同じクランだったとはね~、
ものスッゴいビックリしたもの、でもまたみんなと遊べるから良いんだけどね~。
それにしてもまさかお兄が人気クランのマスターとはね~。
実はこっそり三人から聞いてて、本当はクリスタル商会の無料配信を登録してたりするんだよ~。
エヘヘヘお兄には内緒だよ~、
本当は宝石獣のミズリーちゃんも、クランのマスコットであるココナちゃんのことも知ってたんだよね~♪。
こう言う競技も嫌いじゃないけど~、今は頑張るだけかな~冬になればスペイン旅行もあるし。
「よし!、行こうよ二人とも」
「うん、頑張ろうねベッキーちゃん」
「最後くらい活躍しなきゃな~、影が薄くなるからよ」
「うっ、言えてる」
ヒナタさんとヒタチ君が苦笑いしていた。
でも気持ち分かるかな~、まさかあのお兄に似てると思ってた赤熊さんが、お兄とか、フフフ、
お兄には感謝だね~。
よお~し、頑張るんだから!
普段家では、食いしん坊キャラであるが、単純なスタミナとパワーは兄のクリスを軽く越えていた。
残念なことにそこは父のDNAが強く出たようで、
技術云々ではなく理不尽なフィジカルモンスター、それが方城 ベッキー由美であった。