表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
821/1032

MVP争奪戦の行方3




『闘技場』




レディ・メーカー『ただいまを持ちまして!、予選終了となります。


 さて賭けをなさる皆様は急ぎくださるようお願いします。間も無く締め切りとなりますのでお忘れなきようお楽しみくださいね、それではしばしの休息を、わたくしレディ・メーカーがお送りいたしました』


相変わらずの胸がこぼれ落ちそうな際どいポーズ取るレディ・メーカーに野郎どもの怒声が響く。

 その怒声を艶然と受け流し美しく一礼してエンターティナーレディ・メーカーは、すっと消えていた。


『きっ、消えた・・・』


 普通に去ることをよしとしないレディ・メーカーは、何かしらのスキルか魔法を使って、闘技場から消えて見せたのだ。


大きなざわめきを残したレディ・メーカーに、NPCの観客も虚を突かれたようだった。








━━━━━━━━━━━━




 取りあえず三人とも予選突破したのでおめでとうメールを送っておいた。


サミエル「ここからは、普通のPVPになるようね」

セリシア「ふう~、それにしても今回のイベントは色々と凝ってたわよね~」

「そうね~、株式もずいぶんと値上がりしたようだしね」

「あっ・・・」

「あらどうしたのクリス君?」

「いえ、僕ここの株式をこの間100株買ってたの忘れてたので、つい・・・」

「へえ~、いくらの時に買ったのかしら~」

「ええ~と、確か520の時に勢いで買っちゃいました」

「へえ~、しっかりしてるようで、なかなかの冒険者ね~クリス君も」

「あら、500円代なら上場してすぐ買ったのね」


 そう言えば、あれから確認もしてないから、どうなってるのか忘れてたな~。


「良かったわね~、今売れば20倍にはなってるし、まだまだ値上がりするかもね~」

「・・・へっ、20倍ですか」


 愕然とした。なけなしの貯めたお小遣いが・・・。

 うん辞めよう、下手な欲をかくのは、ふう~と息を吐いて元々これも勉強と、当分放置することにしたんだしね。


「あら、クリス君ってばそのままにしとくのね?」

「はい、僕は個のゲームが面白くて変なことになってますが楽しめるから、このゲームやめる日まで株はしばらくはそのままにしとくつもりです」

「へえ~、クリス君も男の子ね。以外とクレバーなところもあるのね~ふふふ」

「いえ、そう言うことではなくて、なんというかインスピレーションって言うか~、なんとなく持ってた方がもっと楽しめる気がしたんですよね」 

「へえ~、ふふふそっかクリス君ってば、変な感があるからね~、なら私達もすこし買ってみようか」

「そうね~、まだまだ値上がりも期待出来そうだし、それ良いかもね~!」


 どうやら姐さん達も早速とばかりに株を買っていた。行動が早いと言うか、見た目は幼女だけど、気っ風がいいと言うか、女の人に言うのもどうかと思うけど。

 男前な所があった。


ウータン『何だかお兄さん達て、大人だよね~』

ヨッシー『確かににゃ~、ウータンはそんなお兄さんが大好きにゃ~ね』

『ちょ、ちょっと』

『ニシシシ、お兄さんどんかだからウータン頑張んないと~、競争率高いよ~』

『・・・うっ・・・』


 たじろぐウータンをミィーとヨッシーがからかって楽しげである。


リオ『・・・・・・・・』

セオ『・・・』


 ぶすりと不機嫌そうな姉に苦笑するセオは、それでも姉の変化を好ましくほんのり笑みを浮かべていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ