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閑話・運営の苦肉の策

 



『エンドアース上層部』




 今回、我が社運を掛けた一大プロジェクトとまでは行かないが、

 国内では厳しい戦争をテーマにしたイベントであることと。

 時間を脳のニュートロンに電気信号送ることで我が社が開発した時間を引き伸ばす技術を使って、


 前代未聞の6時間を1日にする事が可能になっていた。


 今まで日本の法律では成人前の子供に著しくストレスが掛かると言うことで、日本では4倍以上引き伸ばすことが出来なかったのである。


だが、我が社の筆頭株主はさらなる引き伸ばした時間でのストレステストを希望した。

 自分の子供達を巻き込んでまでテストが行われた。実際どれ程ストレスがかかるのかのテストを今回は兼ねていた。


 事前に、今回のイベントプロジェクトの内容は、一部の幹部にだけ伝えていた。


筆頭株主である北条兼光氏の意向もあって、

 いち医療メーカでしかなかった我が社は、いつの間にか本社を子会社にするほど大きくなっていたのである。

 とてもではないが、断ることなど出来なかった・・・。


 深々とエンドアースVIPルームの豪奢なソファーに座る。 

 

兼光「ふふふ、莉奈があのように笑っておる」

香住「ええ!、本当に」

社長「・・・・・・・・・・・・・・・・」


 喜ぶ夫妻には悪いが、

私としてはテストプレイヤーとして選んだプレイヤーの一人がこうして、兼光氏の意向に沿うのか不安でしかない。

 しかし人気プレイヤーであるクリスと言う少年は、実に不思議なプレイヤーと言えた。


兼光「それで・・・、このクリスと言う少年のプロフィールを見せて貰えるかね?」

社長「・・・・はい」


 ゲーム内でありながら、本来ならば、個人情報を見せるのなどもってのほかであるが、

 不可能なことも北条グループ総裁の兼光氏の意向に逆らうことなど出来なかった。


社長(本当に済まない・・・)

 

 こころの中で深く謝っていたが、所詮吹けば飛ぶような地位を守るため、方城栗栖の個人データを、兼光氏に見せた。


兼光「!?、これはまさか・・・、香住見なさい」

「貴方?」


 何に驚いているのか、慌てて方城君のプロフィールを見せていた。


香住「あら、まあ~?、方城叔父様のお孫さんでしたのね~」

「驚いたな香住」

「ええ!、とても」

「・・・・あの~、北条総裁、方城栗栖君とお知り合いですか?」


 ちらりと鋭い眼光にさらされながらもどうにかそれだけ訪ねる事が出来た。


「うむ、我が伊勢北条の分家であるが、九州で飛鳥井の血筋を持った旧家に当たる名家でな、古い武芸や飛鳥井の蹴鞠など教えてる道場などもやっているが、個人の小さな会社ながら海外との個人貿易で財を成してる家だな」

「はあ~、となると総裁のご親戚なのですね?」

「そうなるな、だが・・・・」

「叔父様なら気にしませんよ。こちらからお願いすれば喜んで協力して下さるかと」

「・・・だろうな、ワシは苦手だが」

「ウフフフ、飛鳥お婆様は厳しい方ですものね~」


 非常に珍しいことに、北条総裁が苦笑いしていた。どうやら方城栗栖君と総裁は親戚に当たるとのことである。

 これは良かったのか、悪かったのか、それを知るのはクリス君のみであった。








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