欲望のファイナルファイト5
◆ベッキー視点
あらら、まさか最初の試合に出るなんて運が良いのか悪いのか、でも楽しみ~♪。
忘れてはならないのだが、普段のベッキーははらぺこ大食いキャラクターであるが、どうやら兄のクリスよりも強いと言うことが判明している。
因みに武器はグレイブと呼ばれる薙刀に似た武器を手にしているし双剣を背負ってたりする。
いわゆる女の子だが、男の子のような中二病的な思想ももちあわせていたりする。
言うなれば従姉の五美と同じく孫可愛い祖父母が、孫のクリスより才能ある二人を鍛えない筈が無かった。
クリスになくてベッキーにあるものそれは純粋なフィジカル、逆にベッキーに
なくてクリスにあるものそれはスピードと正確性であった。
これが逆ならクリスは剣術家としてか、格闘家としてそれなりになっていたであろう、父に似ず中肉中背で中性的な容姿のためどうしても線が細く見えてしまうのも仕方ないクリス、
細身だが、フィジカルの天才と祖父母に言わしめるベッキー、ただベッキーが見た目も可愛らしいのでそんなに強く見えないのはご愛敬である。
『第一試合開始です!』
『『『『ウオオオオオオオ!』』』』
これ幸いとベッキーに数人が開始の合図と同時に迫る。
『一番ベッキー由実、薙ぎ払いま~す!』
スペイン語で小さく呟き、グレイブをバットのように構えて、
『せーのよいしよ~』
ゆる~い掛け声とは異なり、ブオン!?。
不穏な音を奏でグレイブを渾身の力で振り回した。
ガコガコガコガコガコーン!
『ベッキー由実選手、打ちました!これは大きい、場外ホームランです!』
レディ・メーカー『・・・はあ?、はぁああああああああああああああ!?、なっナナナナント!、犬族の少女が大男達を一閃で場外に打ち上げ、落としました!、これは凄い!』
『『『おおおお~!?』』』
どよめきがエンドアースの酒場でも上がっていた。
サミエル「あららら、クリス君・・・、ベッキーちゃん凄すぎない」
「あはははは、豪快ですよね~、僕じゃ妹とまともに打ち合うと数合で手が痺れてギブアップしますよ~」
セリシア「わあ~、あれリアルな能力なの?」
「・・・・・はい」
「ないわね~」
「ないわ~」
最後の最後でクリス君の妹の実力を知って、顔をひきつらせる幼女達であった。
クリス「あっ、因みにベッキーよりも強い従姉がいたりします」
クリスは最後に特大の爆弾を軽く投げていた。
「・・・・・」
「・・・・・」
さしもの幼女二人も絶句であった。
「くうううう~、やる!、流石は好敵手!」
むふ~、鼻息荒いミィーは置いといて、それを抜きにしても戦国無双のような圧巻な光景が、闘技場に広がっていた。
もしかしたら父さんの血を一番濃く受け継いでるのは間違いなくベッキーだった。
「見た目母さんに似て良かったけどね~」
そこだけは母に感謝するベッキーであった。