欲望のファイナルファイト3
『エンドアース日本サーバー・酒場内』
ワイワイ、ガヤガヤ
扉を閉めると外の声が消える。外は酒場のような作りになっていて多くのプレイヤーが思い思いのテーブルに着いて、適当に飲み食いしながら画面を食い入るように見ていた。
僕らは姐さん達の計らいで、VPルームが取れたので外を見ながら堂々と大画面を見ていた。
サミエル「あらあら、ヒタチ君はダメね~、その点クリス君は、彼女のこと見てもあまり気にしてないようだけど。どうしてかしら?」
普通の男の子ならあれだけエロチックな姿を見れば、もう少し反応してもおかしくないのだ。
不思議そうな顔でクリスの横顔をみていた。
それに気付いたクリスは、
「ああ~、サミエル姐さん、僕の叔母は現役のモデルなんですよ~。
わりと買い物に付き合わさせられるので、行くと下着の試着したら、僕に見せて感想求められたりと。なかなかにハードで厳しい買いに付き合わされたりしてたので、なんだかもう~、変に慣れてしまいまして・・・、
あの程度ではエロいとは思いますが、気にしませんよ」
セリシア「おおお~!、クリス君の意外な男前な発言と紳士な行動が理解出来たわ!、それで女の子に優しいのね~」
「あっ、それは伯父さんの教育ですよ~、伯父さんと言っても母方のほうです。伯父さんは典型的なスペイン人でして、女の子には優しいことである!、と一家言あるのと、男は女の子を褒めるのは当然だ!、と言う典型的なスペイン人でして・・・」
「ああ~、なんとなくわかるわ~、クリス君の行動は日本人ぽくないものね~。それでなのね~」
妙に納得したセリシアだった。
サミエル「なるほど、どうりで若いのに妙に安心感があるのもそのせいね。もしかして妙に達観してるのも
、その叔母さんの教育の賜物かしらね~」
女性からしたら、やらしい眼差しで見られたりすれば、不愉快な気分になるが、そういった視線を全くしないクリスの理由がこうして分かったことで、ますます二人はクリスを気に入っていた。
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レディ・メーカー『それでは第一試合に選ばれたプレイヤーは自動で、闘技場に転移させられます。プレイヤーにベッドはただいまから出来ます。が、締め切りは準決勝の対戦が決まり次第とさせて頂きます。理由は理解出来ますね?、そうです時間と共に配当金が減るようになっております。
賭けの受け付け締め切りである準決勝では、配当金が低く二倍となっております。では賭けの受付開始です!』
下を見ていると大画面の左右に受付があって、そこでBP、手に入れたウェーブマネーを掛けれるようだ。
サミエル「あらあらみんな並んでるわ」
セリシア「はあ~、お馬鹿が多いわ~」
「まあ、仕方ないですよ。確かに10倍は魅力的ですしね」
ウータン「ううううっ、迷うわ~」
ヨッシー「ダメだからね~」
ミィー「掛けはノーセンキュー」
「うううううう・・・、分かったのです」
危ういウータンを二人が止めていたが、
リオとセオの二人はさっさと掛けていたりする。
リオ「私達は捕まってたので、大して稼げてません。一発逆転ですわ」
セオ「そんなかんじです」
そんな感じらしい。しかし運営もよく考えているな~、稼ぐだけ稼がせて人間の欲望に訴え掛けて回収するとか、なかなかディップなこと考える運営であった。