忘れそうですが、今は内戦イベント中です。
『王都・王城戦』
第一騎士団が、突撃を開始する。
それを迎え撃つのは王家の者だけが扱うことが許されているナイトゴーレムであった。
ナイトゴーレムは、魔法が発展していた古代の遺物である。
この国の秘蔵品であったそれを王弟ヤリ・チーンノ・ランベルクが動かしたのだ。
王都に突入してから、王国側も苦戦していた。
タイチ「ちっ、予想外に面倒だな」
どう言うわけか召喚魔方陣の戦闘からこっち、何故か上位プレイヤーや人気プレイヤーが参加してこないのだ。
まあ~そのお陰かどうか分からないが、中堅クラン、パーティー、賞金稼ぎクラン等は笑いが止まらないのであった。
「そうは言うが結構稼げてるんだ。お前だって文句は言えないだろ?」
「まあ、そうだが・・・」
どうも人気クランの『聖騎士団』は第二騎士団跡地をもらい受け、新しい砦の建設をしてるらしい。
確かに下竜とは言え、大型の従魔がいるとクランハウスで維持するのは大変らしいから、そこは分からなくはないが・・・。
「それにしても、何故。他のクランは動かない?」
タイチに対する答えではないが、運営はネット配信の長期期間を考えていた。そうなると人気のクランは課金放映する場面等と作り出す物だ。
それとは別に無課金で閲覧可能な放映も考えて行かなければならず運営側の意向で、あまりにも早くイベントが終わるのも困る。
そこで人気プレイヤーやクランに何かしらのクエストが与えられていたりする。
『聖騎士団』には、砦の建設クエストが、
『明星』には、NPC兵士の育成イベントとクラン専用の土地が貰えるイベントが行われていた。
『クリスタル商会』は、言わずと知れる貴族イベントと商会の本店の土地をワイゲン公爵から褒賞として与えられるイベントが行われていた。
もっとも一部のコアユーザーは気付いていたが、前線に挑む中堅クラスのプレイヤーは全く気付いていなかった。
もっとも上位プレイヤー達は稼ぎ過ぎて恨まれる怖さを知っているので、クリスが抜けた時点で最終日まで適当に流すつもりでいたのだが、そこは運営も考えていたのか、人気プレイヤーを休ませる気なんてさらさら無かったようだ。
これがリアルなら物凄いブラックな職場である。
そこはゲームで、今は16倍に時間が引き伸ばされていた。
そのためバッドステータス疲労、過労、毒等は掛かりにくくなっている上に。
死んだ時のステータス7割に下がるがないので、プレイヤーはテンションMAXで突撃を繰り返す消耗戦を仕掛けていた。
その効果が出始めたのがナイトゴーレムと戦いはじめて六日もの大戦は、中々の見ごたえのある物であった。
ある意味倒れても、死んでも諦めないプレイヤー達、名も知れぬそんなプレイヤーにこそこの戦いでスポットが当てられていたのだ。
タイチ「ちっ、こんな泥糞い戦いなんて嫌だったのによ・・・」
「まあな、でもよ。たまにはいいんじゃないかこんなこともさ」
「・・・・・・・まあな」
タイチとて好きで闇ギルドに入って居たわけではない。
質の悪い粘着プレイヤーと揉めてPkされまくったのだ。
そこを助けてくれたのが、闇ギルドだったそれだけだ。