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続・クリス君は何でも屋4





『ワイゲン城内』




★応接間



 サニアお嬢様が落ち着くまで応接間でくつろぎながら、レティが『悪魔の蠍』について説明してくれていた。


「今のところ分かっているのは『悪魔の蠍』頭が、王妃の生まれである侯爵家の分家、ハーマン子爵家の三男であることね。これは最近分かったことだったのよ」


 何だかレティさんの顔が苛立ちに満ちていた。確かレティさんも子爵家のお嬢様であったな~。


 さらに詳しく『ダルク』の幹部『情報屋』ルカンが掴んだ情報らしく、子爵家からと言うか侯爵家から正騎士が派遣されていたそうだ。


三大ギャング、最大派閥



■ヨシュア・ハーマン:二つ名『裏の皇帝』31



ハーマン子爵家の三男西側を支配している。

『支配地106』



幹部


■ライグ・ハートマン:二つ名『武人』36


元ハーマン子爵家騎士団長


■リン・ファートル:二つ名『毒の魔女』29


他正騎士20名が、合流している。


「レティさん、正騎士というのは?」

「あっ、クリス君は最近正騎士に叙任されたから知らないんだったわね~」


騎士爵にも階級がある。

 

◆名誉騎士爵


 一般兵または市民の中で大きな手柄を立てた者に一代限りの貴族待遇の名誉を与えた称号。



◆騎士見習い


 貴族、または騎士学校卒業者に与えられる称号



◆叙騎士


 地方の男爵以上の貴族が叙任出来る。騎士見習い階級



◆正騎士


 侯爵家、公爵家から王家に訴えがあると正騎士に叙任する。貴族待遇であり、子供に騎士爵として継がせることも可能である。


 その他に近衛騎士、守護騎士と言うのもあるが、何れも正騎士から認められた者だけがなれる名誉職業である。


ちなみに第二騎士団長は守護騎士でもあった。


「なるほど・・・」


 あんまり気にしていなかったけど、騎士にも階級があるんだね~。


「クリス様、問題のハーマン家の三男ヨシュア・ハーマンが『悪魔の蠍』の頭となっていました。それが分かったのが先日のこと、『ダルク』のジャンヌから知らせが届きました」


 その後、急ぎお父様に知らせた次第ですわ。


 大まかなことは分かっていないが、『悪魔の蠍』がワイゲン公爵のいないうちに内乱を起こすつもりで『ダルク』に配下に入るように命じて来たそうだ。


「断れば今宵にも『ダルク』を潰すと知らせがありました・・・」


 相手は正騎士を率いた貴族の三男か、ギャングだとしても『ダルク』だけでは部が悪い。


アンビシャス「クリスさん!、タイミングが良かったですね」


 ブンブン尻尾を振るって上機嫌に声高に言い出した。

 

「そうかも知れないな」


 確かに内戦中に、ワイゲン公爵の城は手薄である。『ダルク』から人員は元幹部サイモス・グリンバーレ、その娘ローサ・グリンバーレの二人が離れている。


 しかし問題はその二人が『ダルク』の要であったことである。


「サニアお嬢様、後のことこのクリスにおまかせ下さい」

「はい!、我が騎士よ」


 サニアの頬に赤みが差していた。


『ねえねえレティ、あれって』

『ごほんごほん、あんたは見なかった良いわね』

『はあ~い』


 こうして、


『覇王の目覚め』


 という名の・・・・


隠しメインストリーが始まろうとしていた。


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