クリスは何でも屋?5
尊い犠牲を払い、
(ミズリーごめんね~)
女の子の園から脱出した僕たちは、ホッとした。
可愛く看板猫と化したミズリーには本当に悪いと思うけど、ああなった女の子達からミズリーを取り上げるのはね~。
後が怖いことを身に染みていた。
なのでミズリーには悪いけど、尊い犠牲になって貰ったんだよ~
「助かりましたクリスさん!」
見るからにホッとしたアンビシャス君である。
それどころか何処か嬉しそうに尻尾が揺れていた。
アンビシャス君はどうもシャイな所があるから、押しの強い女の子に弱いようだ。
こうして僕たちはもうひとつの集落に向かう事になった。
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《集落2》
庶民やプレイヤーばかりだった向こうと違って、こちらの集落は、豪奢な特殊な馬車をお店にしてる商人、カラフルな飾り布で飾り付けされたテントなど、
価格などから見ると高級感溢れる品々が扱われていた。
やはりこう言うちょっとしたところも階級が違うんだな~と感心する。
リアルの話だけど。もっとも日本も社会主義に傾きつつある。
昭和までは戦後ということもあって人手不足を中学卒業した若者を社員として普通に雇っていたりした。
ちなみに警察にも中卒したら入れた時代があったらしい。
流石がに信じられないけど、〇〇亀って漫画の主人公が中卒で警官になっていたので、そうかいうものかな~って思うけどね~。
「その内、仕事なんかもVRの中で済ませれるようになったりするのかな~」
「えっ、なんですかクリスさん」
「ん、こっちは高級品が多いな~って思ってね」
「あっ、確かにそうですね~」
どうやら僕の独り言に反応したようだ。アンビシャス君も優秀なAIが搭載されてるようだ。
流石は始まりのメインストーリーのキャラクターかな~。
色々とお店を冷やかしながらほどなく大きなテントにクリスタル商会とあった店を発見した。
僕も知らない内に、こういったお店があると後で知るのは本気で悩ましいや、AIが優秀なのか、クロエさんと言うキャラクターが優秀なのか・・・。
「あっ、クリスさんあれがクリスタル商会のようです!」
アンビシャス君に言われた方を見て、ビクッとした。
やたらとちょっと豪奢な馬車が数台。
ばかでかい馬が数頭とそれに繋がれた幌馬車に凄く見覚えがあった。
ガチャ出てた馬車や馬は全部海辺の町ランガの商会に置いて置いたのだが、クロエが持ち出していたらしい。
しかも見れば、護衛には『ダルク』のメンバーと元『スペクター』の傭兵がついているようで、荷下ろしに活気があった。
また多くの貴族関連の使用人や執事の姿があって、クロエが直接交渉していた。
なんだかヤバい所に遭遇した気がしたが、
クロエ「ちょうど良かったですわ~、我が商会長のクリス様が参られました」
にっこり艶やかに微笑む姿に思わずドキドキした。
N・執事「おお~!、それはそれはなんという幸運であろうか、これで我が家の兵士に回復薬が渡せるのですね!」
なんだかややこしい話に巻き込まれた気がした