クリスは何でも屋?2
【イベント5日目】
そう言えば・・・、
内戦イベント始まってからすぐに僕達は、天幕が与えられたけど。普通のプレイヤーはどうしてるんだろう?、なんだかんだバタバタしてて、陣中内の中をみて回る暇も無かったしね~。
「お兄!、その子さ~、抱っこさせて!、いいでしょ?」
ベッキーの目はさっきからミズリーをロックオンしていた。
思わずミズリーと目を見合わせていた。
「だってさ、ミズリーどうする?」
「うにゃ~ん♪」
ご主人の妹ならいいにゃ~ん♪、ゴロゴロ
「ミズリーがいいってさ」
「本当に!、やったー!、ありがとうえへへへ、君はミズリーって言うんだね~」
早速、エメラルドグリーンの艶やかの毛色のミズリーをそっと抱き上げて、ベッキーが抱きしめて、ご満悦である。
「うわぁ~、ミズリーちゃんふわふわ~」
「ミズリーはキレイ好きだからね。僕が暇な時はブラシをねだるんだよ~、そのせいか前は、僕が起きるのまってたくらいだよ。でも最近はココナの面倒見てもらってるから、時々になってるけどね~」
「ふう~んココナちゃんか~早く会いたいな~、でもそっか~、ゲームの中でもお兄は、お兄だね!」
ええ~、それはどういう意味かな~?、妹の同意が少し気になる所だ。
「うにゃ~ん!」
ご主人にブラシしてもらうの大好きにゃ~ん!、
「あら?、君の目は普通の猫と違って、キラキラしてて宝石のように綺麗ね~」
「うにゃ~ん♪」
当然にゃ~ん♪、ゴロゴロとミズリーがベッキーの頬をぺろり、
「やだ~、くすぐったいよ~、えへへへ♪」
ちゅ~ちゅ~、やれやれでちゅね~。シャドー丸が僕の肩に乗って、なんとなく呆れた思念をようやく感じる事ができた。
少しだけ分かるようになってきたかな?。
ギリギリギリギリ
【菊花】も自己主張してるけど、いまいち幼すぎて分からないかな~。
そうこうしてるうちに、段々と兵士の姿よりも職人や商人、小作人の姿が多く見られてる所に入った。
「へえ~、これは小さな市場のようになってるんだね」
「そうだよお兄~、こうした臨時のテント集落が二ヶ所あるんだよ~。こっちはプレイヤー専門かな」
「へえ~、なるほどね~」
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《テント集落1》
『いらっしゃ~い、新鮮な野菜だよ~』
『小麦粉はどだい!、今朝挽きたての小麦粉だ!』
『武器はどうだい、中古だがまだまだ長持ちするいい武器があるよ』
何故かプレイヤーの代わりにNPCが店番をやっているし、売り買いもNPCが多い、
「お兄、サミエルさんが言ってたけど、向こうのテント集落はどちらかと言えば貴族様向けだから、兵士向けのはこっちになってるようなんだ」
「ふう~んなるほどね~」
言われてみればそうだ。ゲームの世界とは言え、このエンドアースに存在する国々は王政である。
市民と貴族階級にはそれなりに隔たりがあるのだろうな。
「あっ、ほらお兄!、あそこがサミエルさんとセリシアさんのお店『越後&三河屋』」