遂に、ボス登場ですかね~
【レイドモンスター群の討伐を確認しました】
ワールドアナウンスとは違う、録音再生されたような感情が排除された嗄れた声が頭に直接響く。酷く不快である。
カガリ「ふう~、何はともあれ、レイドボスの登場かな?」
ジジイ「カッカカカカカ、何だか分からんが色々あってゲームも面白いの~」
センリ「・・・嫌いじゃないかな」
オバチャン「あらあら、今度は何が出るのかしら~」
オバチャンは、近所に買い物でも行くよう自然体である。この人はある意味飛鳥婆ちゃんのようなタイプな気がする。
イカホ「ふう~、やりきったのだノシ、後はボスを倒してフィナーレだノシ」
イカ娘『『『頑張るイカ!?』』』
リリイカ「がっ、頑張ります?」
一人、疑問が頭に浮かんでるのは、案外に本気でそう思ってるようにみえるリリイカさんであった。
ザコタ「まあ~、なんにしろ面白くなってきたぜ、ヒャアーハァー!?」
『『『ヒャアーハァー!?』』』
ドブネズミ「頑張るでゲス!」
ここは相変わらずだな~、心臓が強いと言うか、
我が道を往くといった強いポリシーがあるようだ。
クリス「まあ~、色々複雑な気持ちだけど、みんな切り替えてこうか~リオ、セオ、アンビシャス」
リオ「ええ」
セオ「頑張ります」
アンビシャス「はい!」
声を掛けた三人はやる気に満ちていた。
ヒタチ「おおお~い、俺達のことも忘れるなよ!」
ヒナタ「そうよ~」
クリス「あれ、二人ともいたっけ?、何だかさっきまでの勢いだと。イカ娘さん達とこの方が良いんじゃないのかな~?」
だってさ~ヒタチ、ヒナタの二人は、イカ娘さん達が歌ってた歌を一緒になって歌って楽しんでたのを僕達は見ていたのだからね?。
ヒタチ「そっ、それとこれは別だろ!」
ヒナタ「そっ、そうよ!」
バツが悪そうに二人はそっと視線を反らした。
まあ~、
二人をからかうのは此くらいで勘弁してあげようか、
クリス「分かってるよ。冗談だ。さて~、そろそろ僕達も活躍しないと、みんなに忘れられるよ~」
ヒナタ「あっ!、それは確かに大変だわ」
ヒタチ「確かに、このメンツだと僕たちってめっちゃ影が薄くなるからな~」
何気に気にしていたようだ。二人とも宝石獣を持ってる珍しいプレイヤーなんだけどね・・・、
ここに加わると霞むよね~、僕もだけど。
【大召喚】
嗄れた声が、響くや巨大な魔方陣が空に浮かんだ。
N・ゲイン「なっ、なんだあの禍々しい魔方陣は」
アンビシャス「あっ、みてください!、フィールド魔法が黒く侵食されていきます」
ヒナタ「うわあ~、何だか嫌な予感がするんだけど・・・」
ヒタチ「いやいや、アンデット系とか勘弁してくれよ・・・」
「ちょっと止めてよ~、冗談でもそんなこと言うのは」
凄く嫌そうな顔をしたヒナタだった。
うっうううううううう、
あっ、あああああああ、
ガァアアアアアアアア!?
ヒナタの切なる願いは裏切られたようだ。
『ジャイアントフレッシュゴーレム200』
みるからにアンデットだったからだ。




