混迷する戦場に、リアルハーレムパーティー合流
当初は、レイドって大変だな~ってクリス含めた面々は思っていたのだが、
蓋を開けたら、予想外な出来事が沢山起こる緊急クエストに翻弄されることになった。まあ~理由はあれだ。
『ヒャアーハァー!、聖なる光よ魔を滅せよ【聖光】』
「ギァアアアアアアア!」
『クフフフフフフ、神々の名の元に邪悪な者よ天罰を受けよ【天の扉】』
「ガアアアアアアアア!?」
『オン、キリキリマウダンカンソワカ【光破】』
モヒカン、肩パット入りトゲトゲ鎧なのに独古を使って神仏の光を放つ。
ジュワァアアアア!
レッサーデーモンが溶けて行った光景は、ちょっとしたホラーである。
『『『ヒャアーハァー、雑魚が粋がるな!?』』』
みるみるうちに過半数のレッサーデーモンが討伐されていた。クリスは思った。世の中は理不尽な事の方が多いと。
カガリ「ふう~、なんだか面白いことになってやがるな~」
そんな最悪な場面に、カガリ達が合流した。本人はシニカルな笑みだと思い込んでいる笑みに。
慣れた手付きでタバコを咥えて火をともす。
ゲームの中でわざわざタバコを吸う酔狂なプレイスタイル、それでいて困ってる人についつい手を貸してしまうお人好し、でも妙に様になっていた。
不敵な笑みを浮かべ、眼光鋭くレッサーデーモンに向ける姿もそれなりに格好よく見えた。
最近は、よく新人プレイヤーを助けては、お礼とか言われるとすぐに照れて、ぶっきらぼうになるところとか、女性からは可愛く見えるのだ。
同行してる女の子達12名が、うっとりとカガリの横顔に見惚れていたりした。
なんと言うか・・・・、
何をしても。わざわざ三枚目を演じるが、妙に絵になる男、それがカガリと言うプレイヤーであった。
アリス「あっ、丁度良かったカガリさん!、中盤の連携お願いいたしますね!」
カガリ「はあ~、マジかよ~、よりによって一番面倒なところじゃねえかよ。はあ~、まあ~仕方ないな、なんとかしてみるわ」
面倒とか言いながら、一番大変な所を率先して受け持つ辺り。本当にお人好しであるが、責任感も強い。
そんな所も他のプレイヤーから信頼される証明であった。
カガリ「さて、みんな悪いなお仕事の時間だ。まあ~なんだ。無理だけはするなよいいな?」
『『『はあ━い!』』』
こうして混迷を極めた色物軍団の中に、一服の清涼剤である。翼撃の剣士団が中衛をこなすようになって、上手く明星と世紀末弱者の連携が噛み合うようになった。
カガリ「おいイカホ、呆けて無いで相手に【酸の雨】を使え」
イカホ「あっ、了解だノシ」
イカ娘『『『『イカ!』』』』
はっとした顔をした。言われて見れば攻撃魔法はあまり効果が無いから忘れていた。
デバフ魔法や毒魔法は、どんなモンスターでも必ず一定のダメージを与える事が出来た。
イカホ「【酸の雨】」