表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
752/1032

モンスター会敵と第一騎士団合流




 《王城前大通り》




 大通りまで来ると多くの兵士がなんとか、城門から溢れてくるように無数のモンスターを町に入れないように頑張っているが、倒す側からモンスターが増えていってるように見えた。


 後方に控える第一騎士団も装備がモンスターの攻撃を浴びてかかなり傷んで見えた。相当な激戦の後であろうか、


センリ「増援に来た!、前方を開けろ!」

ジジイ「カッカカカカ!、愉快なり!、雑魚も数が揃えば脅威よのお~」

剣五郎「推して参る!」


 威勢よい口上と。見るからに強者と分かる雰囲気から、沈痛な顔をしていた騎士達の目に光を取り戻していた。



 N・ゲイン・フォン・デゥルワーズ第一騎士団副団長「むう、援軍か!」


 後方にて指揮していたゲインが、疲れた身体に鞭を打って前に出るとちょうど兵士を押し退けて見覚えのある後ろ姿を見つけた。

 

N・ゲイン「おお!、あのお方は剣鬼殿ではないか」


 ゲインの歓喜にも似た声音に、回りに集まっていた騎士達は戸惑い、顔を見合わせる。


 この場にいるのはまだ若い騎士達で、見習いから急遽騎士に叙任された新人達だけである。

 よって国王を守った二人の異界の民の冒険者を直接知らない。


カガリ「よお~、副団長殿」

「むっ、おお!、貴殿はあの剣鬼殿と一緒にいたカガリ殿ではないか」


 どうやらカガリのこと覚えていたようでほっとする。


「悪いな、いきなり突っ込んで行ったあの三人のことと俺たちの事の説明に来たわけさ」


 いつもの気だるそうな顔だが、不思議と嫌みはなく此方を心配する気持ちが伝わる優しさに溢れた御仁であった。


 クラン明星の三人が先陣を切って瞬く間に城門にていた雑魚オークを次々に倒して行く様は、某無双ゲームの武将のような理不尽決まりないが、それを見て多くの兵士が理解した。


N・兵士「助かった?」

「あっ、ああ・・・」


 信じられぬ思いを抱きつつ立ち尽くしていると。


オバチャン「あらあら怪我人が多いわね~、アリスちゃんとこの娘にお願いするわね~」

アリス・リリステ「了解です!」

「リステンテンちゃんは、無事な兵士の装備を見て上げ」

リステンテン「・・・・(コクコク)」


 大勢人がいるせいか緊張気味の小柄な少女が頷いていた。

 こう見えてリステンテンは、明星の生産職のリーダーである。人見知りと怖がりが酷いが、獣人好きで、可愛いもの最近は相棒集めに余念が無いものの。

上級鍛冶マスター】【上級錬金術師マスター】エンドアースで唯一、運営側から2つの称号を与えられたプレイヤーである。


 そう職業ではなく称号である。彼女は職業に就いて無いにも関わらずリアルの腕前だけで、2つの称号を得る変わり者のプレイヤーである。


そのせいか、職業は変わらず【鍛冶師匠10】【錬金術師10】のままである。


「任せてください!、隊長のお守りを」

リステンテン「・・・!?」


 ぽかぽかとかアリスの後ろから出てきて、大柄のいかにもマッチョの腰の辺りを叩くが、


「くすぐったいっすよ隊長!、さあ~いきますよ!」

リステンテン「むう、むう!」


 ひょいっとリステンテンの首根っこ捕まえて肩に乗せると。


「行ってきやす!、姉さん方、隊長しっかり掴まっててくださいよ~、それ!」

リステンテン「(バカバカバカ!)」


 口下手なリステンテンを副隊長が連れ去る何時もの光景は、一つ間違えると幼女誘拐に見える。


オバチャン「アリスちゃんバフ行くわよ」

アリス「はあ~い」


 チラリ、リステンテンが気になったが、見なかったことにした。


 こうしてプレイヤー最大クラン明星がモンスターと会敵したのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ