緊急レイドクエスト開始3
★センリ視点
不思議な感覚だ・・・、
クリスを友達と認めたからか?、クリスの言葉は不思議と心に響く、なぜなのだろうか?
ジジイ『クフフフフフフ、気になるか、あの小僧はあの死んだ兵士を本当に死んだと認識しておるのよ。この世界をただのゲームとおもっておらんでよ、この世界に住まう人と認識しておるからよ!、小僧の言葉は響く。あやつは優しいのだろうな、だからあの死んだ兵士の言葉を素直に受け取ったのじゃ、これが戦乱の世ならば甘いことよな』
『お祖父様・・・』
知らず知らずセンリのチャットに怒りが滲む。
『まあ~、聞け、我等が先祖である山中鹿之助こと幸盛はの~、あの人ったらしの大公こと秀吉様に救われた。もっとも無理難題ばかりであったそうじゃがな!、カッカカカカ!?』
『・・・お祖父様』
今度は、なんとも言えない気持ちが滲む。
『まあ~、あやつは優しさだけではない信念で動いておる。それ故に我等のような者にこそ響くのよ!、我等のような人斬者、武士にとってはな!?、もしもこの世が戦乱の世ならば、あやつはひとかどの殿様になっておったろうな~』
その言葉にハッとなる。そうか・・・、
『よき友に出会えたなセンリよ』
『・・・はい』
今度はしっかりと頷いていた。
そうか・・・。
僕は認めていたんだ。友達としてそして・・・、
それは心に秘める人斬りたる由縁だろう、武士とは勝手な者なのだ。
そう・・・、武士の矜持である。
仕えるとは、妄信的に行う事では無かった。
時に、人柄に惚れて仕える事も珍しい事では無かった。
それが武士が夢の跡。壮大な刀一本、槍一つ、城を枕に戦うアホとは違う、意地汚く生きながら戦い。
そして死地を楽しむバカを、かぶき者と人は呼ぶ。
(友よ・・・、そうか、良いものだな認めた者の為に戦うと言うのは)
センリの全身より凄まじい覇気放たれた。
『カッカカカカ!?、そうよ高ぶれ、荒ぶれ、そして楽しめ!、それでこそ人斬りよ』
『はい!』
『・・・・・・・分かんねえ~よ~』
1人、剣五郎だけはなんとも言えない顔をしていた。
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オバチャン『あらあらはしゃいじゃって~、お義父様も良い歳なのにね~』
アリス・リリステ『ねえ~って、そんなお気楽な~』
リステンテン『ですです!?』
『ウフフフフ、男なんて幾つになっても子供なのよ~』
鈴を転がして楽しげに笑うオバチャンを、明星の唯一まともな人間であるアリス・リリステと人見知り爆発な小動物のようなマスコットであるリステンテンは、戸惑うばかりであった。




