新しい扉
僕も知らない特性が、獣人族にはあったらしい。
特に犬獣人は、特殊である。
群れで行動する習性は、犬で有名であるが、強いオスの犬獣人は希に主従を結ぶ者がいた。
アンビシャス「クリスさん、僕が先頭を歩きます。僕なら音や臭いで危険がある程度分かりますから」
精悍な顔でそういってくれるんだけど・・・、尻尾がそれをウラギッテイタ。パタパタと尻尾が揺れていたのだ。
それに・・・、
目がキラキラしていてやる気が伺えた。
「じゃ、お願いしようかな~」
「はい!」
パタパタが、ブンブンに変わっていた。
喜んでるようで何よりです。
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《北条莉奈》
リオ・バイナーズ
(はっはぅうう~、可愛い♪)
ご主人様に一生懸命に、僕はやれる子です!。アピールしてるのが、精悍な犬の獣人で、その相手をしてるのが美青年に見える熊さんです~♪。
セオ「姉さん・・・・・・」
何だか、姉の様子がへんである。セオは不安を強く感じたと言うか・・・、
お尻がヒュンとして、妙に居心地の悪さを感じた。
どうやらリオには腐女子属性があったようで、開けてはいけない禁断の扉を仄かに開けてしまった疑いがあった。
そう、新しい扉を・・・。
セオ「姉さん・・・、大丈夫?、何だか鼻息荒いけど」
リオ「えっ?、あらわたくしとしたことが」
正気に戻っていた。ギリギリ腐の扉が開く事はなかった。
腐腐腐腐腐腐・・・・・・・・・━。
セオ「・・・何だか背筋がゾクッと来たぞ、理由は分からないが」
姉が、道を踏み外さなかった事だけは理解した。
しかし・・・
腐女子は、感染力が強く、その闇は深く男が想っていない以上に、静に増え続ける。
闇は深いほど輝くかもしれない。
腐腐腐腐腐腐・・・・・・・・・━。
それを知るものは、腐りし者だけであった。
ひとまずクリスの知らない所で、危機はさっていた。
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《賞金稼ぎ同盟》
元闇ギルドから離反したタイチ含めた。中堅のPKでパワー命の斧使い、狙撃命のスナイパー、トラップが得意なキワモノ職トラッパー、主に斥候職ながら前衛もやる忍者のタイチの四人は、
王都の異変を聞いて、混乱に乗じて王城に潜入することに決めた。
既に12パーティーレイドを組んでの行動は、運営も注目し始めていたが、あえて静観することにしていた。
タイチ『しっかり稼いで、彼奴らを笑ってやろうぜ』
『『『おう!?』』』
こうして混乱する王都に、異分子が入り込み余談を許さない状況になっていた。