王都騒乱
《第一騎士団》
一部のプレイヤーの暴走、第二王子の誘拐、そんなことなど前線に出てる兵が知るはずもなく、
ただ義勇兵を含めた王国軍は、十万という類を見ない大群によって、主要な施設を次々と解放しつつ王城に迫っていた。
第一騎士団副団長N・ゲイン・フォン・デゥルワーズは、あまりにも順調過ぎて違和感を覚えていた。
「・・・不気味だ」
「どうしましたゲイン副団長?」
「いや、順調過ぎてちょっとな・・・」
「そうですか?、気にしすぎですよ~」
若い新人騎士が、幼げな面立ちの中にここまで連戦連勝のため顔が高揚して赤い。
あまりよいことではないな、若い新人にあるハイになっている状態であろう。
古参の一人に目配せすると苦笑しながらも頷いていた。
「ハトラちょっとこい」
「あっ、先輩、首根っこ掴まないで締まる。首が締まるすよ!」
ちょっとした笑いが起こるなか、ゲインは異臭を嗅いだ気がした。
グラグラグラグラグラグラ、
ゲイン「なんだ?、今のは・・・」
地震ではない、何か空間が揺れたような・・・。
『ぐぁあああああああああああ!?』
『もっ、モンスターだ!』
断末魔の悲鳴とモンスターが出たと悲鳴が上がった。
「王都にモンスターだと?」
『★緊急イベント開催!?、王都にモンスター召喚の魔方陣が展開されました◆
ゲーム時間48時間以内に。王城前に設置された魔方陣を破壊しなければ、レベル100以上のモンスターによる。モンスター進行が、開始されます★』
プレイヤーにワールドアナウンスが流れ。王国側のプレイヤーは唖然とし、王弟側の闇ギルドプレイヤーは歓喜した。
これこそあまりにも一方的になった時に保険として運営側が用意した緊急レイドである。
王弟側はレベルの低いモンスターを48時間以内ならば自由に動かせる権限が与えられた。
逆に国王軍側からすれば寝耳に水であった。
楽勝と思ってた矢先にモンスターの大群が王都の中心、王城から出てきたと聞いて国王は、怒りの顔でテーブルを叩いた。
国王「なんたることを・・・」
ワイゲン公爵も言葉がない。
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《翼撃の剣士団》
カガリ「ちっ、面倒なことになったな」
リンゴ『ダーリン、弟が興味深い情報くれたわ』
『ほほ~う、そいつはぜひとも聞きたいね~』
『いいけど~、あの約束・・・』
『いいぜ、リアルでケーキバイキングだろあんま金掛かるところは勘弁な』
『『『ナイスリンゴちゃん!?』』』
しっかりとハーレムメンバーと馴染んでる元闇ギルドのリンゴであるが、その目は蕩けたようにカガリの横顔に向いていた。