連休前に
土曜の午前中。
小学生までは、週休二日だったのだが、四年生の頃から土曜の午前中まで、学校があるようになった。
高校になると、部活動もあるためお昼休みの後に、
五時間目はなかなか眠気を誘う。体育ならまだしも歴史とかになると厳しい時間帯だ。
「連休中は、節度ある行動を忘れないように、特に繁華街には時として危険もある。気をつけるように」
クラス委員の女子。未だに名前が分からないが号令、一礼してから。僕はクラスから下駄箱に向かった。
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「お兄!」
ベッキーが待っていた。両親に替わって連休前の特売に行くわけだ。
でも少し待っていたベッキーの機嫌が悪そうだ。
気の強そうな顔立ちだけど。美少女の部類である。またナンパされたのかなやれやれ、
仕方ないか、たまにはね。
ベッキーを連れて、外装はシックな装いの喫茶店に入った。
「へえ~、お兄のくせに、意外と趣味がいいじゃん」
「ありがとう」
「いらっしゃい」
老年に差し掛かった。品のよいマスターが、メニューとお冷や温かい御絞りを置いて行く。
ケーキセット1280やや高めだけどたまにはね。
「珍しいね」
「この間叔母さんと買い物デートしたからさ。今度は可愛い妹孝行しないとね」
「ふ~ん、そっか」
素っ気ない口振りだけど。口元がモニョモニョしてるから。多分嬉しがってるのが分かるよ。でもさ指摘はしないよ。
余計なことしたら。殴られるか、蹴られる。しばらく口も聞いてくれなくなるからね。難しい年頃だよ。
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母さんに頼まれてた特売の玉子お一人様1パック148を二つ。
牛肉、白滝、ネギ、玉ねぎ、ニンジン、椎茸、水菜、そう今日はすき焼きだ。母さんとベッキーが食べるから。
「牛肉一キロは少ないよ~。お兄やっぱり豚さん一キロとうどん3袋は必要だね♪」
「あっ、うんそうだね(父さんと僕には胃薬も必要かな~)」
嬉しそうに食材の山を見てるベッキーに。そっと溜め息を吐いていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇
この日は、父さんの帰宅も早く。少し早めの夕食に。母さんとベッキーの機嫌も良くなる。たまにはね家族で贅沢な気分を味わいながら。僕と父さんはぼそぼそ楽しんだ。
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夕食の後、数学の宿題を済ませ。明日は古文の宿題をするのに図書館に行くつもりだ。
「よし、遊びに行くか」
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