お店は高いよ物凄く!
金色不動産
商店街の一角に怪しげな空気を纏わせる古ぼけた店があった。
店名こそあれだけど。名前負けしていた。
「おや、異世界の冒険者様ですね」
初回金色不動産を見つけたボーナス疑惑の眼鏡
ログが流れた。思わず見つけたって部分に確かにとか思った。フリーパスポートに付いてる地図があるから、たどり着けたけど。
「分かりにくい」
思わずセリシア姐さんも愚痴る。だって商店街にはあったけど、入り口がさ商店街から入れない作りになっていたのだ。
商店街の裏通りにあるが、お店は通りに背を向ける作りで、オークション会場街をグルリ遠回りした裏道から、入らないとたどり着けないちょっとした迷路だったんだ。
「お店を借りたいんだけど」
※オークション会場街店舗
家賃5日100万魔力ゴールド×パーティメンバー
店舗小
家賃12日300魔力ゴールド×パーティメンバー
店舗中
家賃24日1000万×パーティメンバー
店舗大
「たか!、スゲー高いよ」
「ふ~んままーぬ」
「そうね予算内ね」
幼女二人は気にもせず店舗大を選んで一括払い。
いやいや3000万ですよ……、絶句してるクリスを他所に。
「あいや~お客様は神様あるね~」
胡散臭そうな笑みを浮かべた不動産モルトは、手揉みしながら付属品の改装を勧めていた。
※店舗改装・壁紙・家具セット
1000から
あっここにも家具ガチャがあるね。こっちは魔力ゴールドでか、一回1万魔力ゴールド。微妙に高いよ~。
「セットはこれかな?」
「そうね」
あっさりと諭吉が消えていた。
不動産モルトの揉み手のスピードが凄いことになってるよ。
恐るべし幼女達。
「お待たせしましたお客様」
すっごく丁寧な不動産モルトが、店舗大まで案内してくれて、店舗の名前を付けていた。
『越後&三河屋』
コンセプトは時代劇だった。見た目は江戸時代にありそうなお見世だな、ただ中は普通だけどね。
「じゃセリシアは、人材派遣場に行って、見習いと店員を雇って来てね。私はアイテムと雑貨の値付けしてるから」
「はいよ~任せといて2ー2にしとくわよ」
「そうね」
セリシア姐さんは、出掛けて行った。
「クリス君は、値札付いたの並べてってね」
「了解です」
それからしばらくは、開店準備で忙しく働いた。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「在庫も沢山あるし、取りあえずはいいでしょう」
「そうね持ち込んだ在庫も無いから。仕入れがてらにダンジョンに向かいましょう」
「了解です姐さん」
なんだか精神的に疲れたがやけくそ気味に返事をした。