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シークレットクエスト

 しばらく森をさ迷いながら、時折鑑定を使って、

辺りの雑木林をついでに見てみると、木苺、木苺の葉っぱ、薬草、どくけし、麻痺草、毒草、香辛料の一種唐辛子青、唐辛子赤が採取出来た。

 南の森では少ないが、山椒の実も採取出来るらしい。俺なんかは料理は無理だ。だけど攻略サイト商業ギルド関連板には、南の森で商業ギルドならわりと高く売れるとのこと。MPとモンスターに気をつけながら採取してゆく。目的のNPCが住んでいるのは、南の森中層にはいる手前と言うことだった。この森には小さなダンジョンがあり、そのダンジョンを中心に多種多様な蜘蛛モンスターの住みかとなっていて、フィールドボスを狙うには、森の奥に行く必要がある。さらに言えば希少な素材落とすボスと戦うために、ダンジョンを踏破した者だけが進めると伝言板に書いてあった。


 うんレベルが低い俺には、まだまだダンジョンに潜るのは当分先だな。

 浅層を東側に進み、やがて日が高くなる頃、木々がぽっかりと開けた場所に出たら、視界の先には古ぼけた小屋と、小さな畑が見えたのだった。




━━━━━━━━




 何となく気配察知を使うと、セーフティエリアなのか、ある一定の範囲からモンスターは入らなくなっていた。また小屋のなかから人の気配を感じとれる。


「ごめんください」 


 扉をノックすると。直ぐにくぐもった返事があったので、雑貨屋マレンダから頼まれ、日用品の配達に訪れたこと告げる。


「おう、悪いな今手が離せねえ、入ってこい」


 言われたので扉を引くと簡単に開き、小屋の中にお邪魔する。

 

「悪いなみっともない姿でよ」


 ベッドに腰かけた。初老の大柄の老人がばつが悪そうに笑う、


「いや~歳はとりたくないぜ、木の伐採したあと、ちょうど乾燥したの運ぼうとして、ぎっくり腰やっちまってよ。ちいと動けねえんだ」


『シークレットチェーンクエスト、薪作りを受けますか?、報酬200ゴールド、10BP』


 シークレットクエスト!?、攻略サイトには確か、職業訓練に関するものとあったはず。多分簡単なお手伝いを繰り返すチェーンクエスト

の始まりだろう。俺が着きたい職業は大剣使い、守備力は上がりにくいが、筋力攻撃力が+2ボーナスが付く職業だ。必ずしも希望職とは限らないが、やって損はないな。


「それは大変だ。俺に手伝えることがあったら言ってくれ」


「おっ、助かるぜ。悪いが…………」


「俺はクリス、稀人の冒険者だ」


「へえ~、そうかいそうかい、俺はアルガンだ。見ての通りのじじいだよろしくなクリス」


 頼まれた薪作りのため、小屋から離れた所に幾つか、斬り倒された木々があって、見つける度にイベントリーにしまい。乾燥材木か調べてから1本運搬した、それが終わったら、薪小屋の所に置いて、薪作り、慣れない手斧を使っての作業は徐々にHP減少ゲームと化していた。

どうにか10束の薪を作り終えると。


『シークレットチェーンクエスト薪作り、済み』


『シークレットチェーンクエスト、掃除・洗濯、報酬200ゴールド、10BP』


 薪作りが終わった瞬間、次のクエストが標示されるとか、OH~まじかよ

チェーンって、まんま連続クエストかよ。しかも今の報酬貰えてねえし。もしかしてあれか、全部クリアするまで貰えない…………?まさか、途中下車すると報酬無しとか?、いやいやまてまて、下手をすると配達だけクリアになるとか。めんどうくせえなチェーンクエストってのは、通りで情報が妙に少ない訳だわ、くそやるしかないじゃんか、


「薪終わったからな」


「おっ、済まねえな」


 何となしに何かしら言いたげな表情をしていた。


「ついでだ。なんかやって欲しいことあったら言ってくれ、困った時はお互い様だ」


「おお………、悪いなクリス」


 強面の初老のじじいが、嬉しそうに笑うのは誰とくよ。まあ~仕方ないが、

 アルガンはぎっくり腰をやって三日、家のことが出来ずにいたらしい。特に困ってるのが飲み水、川の位置を聞いて、洗濯ついでに水汲みを済ませることにした。


「こいつやる前に川に仕掛けしてきたんだが………」


「分かった。仕掛けの場所は?」


「おう、助かるぜ」


 小屋の隅に置いてある樽をイベントリーにしまい、川に向かった。

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