クリスと世紀末弱者は無双する
《闘技場・赤の広場》
普段市民は、青の広場から闘技場に入るのだが、貴人がわざわざ秘密の通路を通らず赤の広場を使ったことから、クリス達は、
赤の広場から入った。
闘技場の観覧席へ向かう通路の途中に、秘密の通路があると睨んだ。
ここからは盗賊の職業持ちのヨッシー、ウータン、世紀末の盗賊の専門家による探索が行われた。
クリス「僕としては、前回の闇市に新しい幹部が隠れてる気がするんですよね~」
サミエル「そうね~、ならこうしましょうか、こっちは私達が見てるから、クリス君、セリシア、ミィー、ベッキーの四人は、そっちに回ってね」
ザコタ「そうだな~俺も気になる。半数はクリス君についてこい」
『『『ヒャーハァー、りょうか~いで~す!?』』』
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こうしたクリス達の行動に驚いたのは、運営側である。
「うそだろ~、このクリスってプレイヤー勘が鋭過ぎるだろ!」
頭を抱える。
チーフ「まあ~、上からは、好きにさせろと言われてるからな~」
「ああ~、今日の内戦は。ネット配信してるんでしたね~」
チーフ「しかも、この組み合わせは人気だぞ」
「ああ~、コアなファンが好きそうな組み合わせですよね~」
チーフ「そうだな~」
何せエルフの幼女、ドワーフの幼女に、ケモ耳が一人増えていると言う、ケモナーなら泣いて喜ぶ状況である。
「でもチーフこのクリス君って、頭良いですよね~、普通は一度攻略した場所をもう一度とか探さないと、うちのメンバーは自信満々だったのに」
チーフ「まあ~、あのリアル侍達よりは見所は少ないが、なんかミステリーの謎解き見てる感覚を覚えるんだよな~」
「ああ~、それっすよ」
チーフ「んで、この組み合わせにイロモノが加わって、まともなこと言う違和感が凄まじいし、なんか目が離せなくなる後味と言うか」
「あれっすね。辛いものたまに食べてると辛いのにスープまで飲んで後で後悔しちゃう奴」
チーフ「ちょっと違うが近いな~、あれだ!。甘い物食べてるとしょっぱいの食べたくなるだろ」
「ああ~、また甘い食べたくなるってエンドレスパターン!」
チーフ「そう!、それに近いな~」
「あっ、なんか分かる気がします~」
こうして運営側でも物議を醸し出すクリス達の行動に。チャンネルが増えてくのも仕方ないことであった。
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盗賊「あっ、ありやしたでゲス!」
モヒカン、小柄、出っ歯、モコモコな毛皮着ていてゲスとかつける。世紀末の専門盗賊さん、
ヨッシー「あっ、本当だあ~、凄いですねネズミ兄さんは」
ヨッシーにネズミ兄さんと呼ばれる小男は、
ドブネズミ「いや~、そんね誉められると照れるでゲス」
決して醜男ではない、よく見ると優しい目をしてるお兄さんであった。
チームケモナーの三人は昔から人を見る目が良かったので、普段あまり子供に懐かれないドブネズミは、嬉しそうに笑っていた。
『『『ヒャーハァー。良かったな~兄弟!』』』
『ヒャーハァーでゲス』
なんだか良く分からないが、チームケモナーと世紀末とは仲良くなっているようだ。