本人の知らぬ。称号:『貧民街の英雄』の効果発動
《王都・貧民街》
「おい!。ついに始まったようだぞ」
「そうか、まあ~、俺たちのは関係ないだろ」
「いや、そうでも無いぜ、なんでも貧民街の英雄が『ダルク』の姫様を連れて参戦したそうだ」
「なっ、なんだって!、大変じゃないか」
『ダルク』が生まれた西城ワイゲンは、魔都と呼ばれる王都の裏よりもなお酷い場所として知られていた。
そこで一人の少女を救い。多くの貧民を助け、虐げられていた弱者を救済する組織が作られた『ダルク』である。
当初、三大ギャングの一つであり、武闘派として危険な《スペクター》と揉めてると聞いたら、程なく消えると誰もが思っていた。
しかし『ダルク』を作った創始者は冒険者クランを持ち、商会を開くほどの人物であった。
みるみる内に逆に《スペクター》側が潰されて行くではないか、
誰もが驚き、貧民街の民は熱狂した。
「あっ、あの『ダルク』を作った俺たちの英雄がすぐそこに・・・」
「ああ~、すぐそこに来ているそうだ。『ダルク』の幹部将軍と元の頭を従えてよ」
「すげ・・・、スゲーよ、なんて格好いいんだ」
「そうだよな・・・」
あまりにも自分達がちっぽけに見えた。
「なあ~、俺のくそ見たいな命でも賭けたら、少しでも変えられるかな・・・」
「ああ~、そうだな」
「だな!、どうせ俺たちゃ、今日死ぬのも明日死ぬのも同じ弱者よ!」
「行こうぜ!」
「おう!?」
「『ダルク』」
「『ダルク』『ダルク』」
「「『『ダルク!?』』」」
小さな一つの声が、ゴミ為の中から美しく輝く何かが生まれようとしていた。
それはとても醜い事かもそれない、
みすぼらしく、何時洗ったかも分からないぼろを着ていた男達、
小さな輝きは、大きな波紋となって王都に広がった。
『ダルク』と、貧民街から始まった貧民の動きは瞬く間に、市民に、職人に、冒険者に広がっていった。
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『貧民街の英雄』の称号により、民が蜂起しました。
現在『貧民街』が解放されました。プレイヤー拠点があるクランは移動可能です』
いきなりのワールドアナウンスが流れた。
サミエル「クリス君!」
クリス「了解でーす」
まさかここで役に立つとはね~。
知り合いで前回王都脱出メンバーに一斉にメールした。
僕が、【拠点馬車】をもってるので、僕の陣地から王都の貧民街に転移出来ると!。
ザコタ『流石だ、幼女の守護者よ精鋭12名で向かう』
イカホ『のし!、イカ娘と向かうイカ』
センリ『クラン全員で向かう』
カガリ『残念だ、そっちは頑張れよ』
マーゼス『よっしゃ~!、万馬券引いたぜ、よくやったクリス』
アースレイダー『すぐ向かう!』




