ヤバイ魅力。お金のダンジョン
クリスが冒険者の集まる。ちょっとした広場に近寄ると。
何人かが此方をチラ見したが、
直ぐに何やら魔方陣とか、石作のガチャに人が集まっていた。
中に入るとちょっとしたひろばになっていて、小さな石作りの小屋があってモルトが数人。店番に立っていた。
奥には、宿屋が並んでいたが。
宿屋と宿屋の間に、城門の閉まった建物を見付けた。
『オークション会場街』
※毎日14:00
~23:00開閉
※冒険者は23:00になると街から、自動で追い出される。
看板があって、そう書かれていた。
「おっ、課金アイテムにオークション会場街・入場パスとチケットがあるな、入場券は安いが、パスは高いぞ」
僕と同じく辺りを見回していたプレイヤーの一人が、呟いた。
どうやらここは安全地帯のようだ。
「いらっセイだな~。冒険者様」
声がしたので下を見ると。毛むくじゃらのシツジが、二本足で立っていた。
「驚かせたやな?、ワスラ、モルトティブ族ってば、言われます~」
ログが流れた。
※モルトティブ族
ダンジョンに住む。人類に友好的な種族、牧歌的な種族で、人間よりもやや不器用。
特性として、魔力がこもった鉱石を集めるのが大好き、魔力を食べてるとも言われている。
中でも、コルト鉱石の加工を得意としている。
※コルト合金
魔法の伝達力の増した銀と銅の合金
、
※コルト鉱石
銀鉱山ではたまに、コボルトが住まう、鉱山でよく見付かるため。コルトは別名腐食銀とも呼ばれている。加工するとコルト鉱石は、青白い気品ある輝きをもつため、権力者に好まれる。
案内人のモルトが一通り、モルト広場を案内してくれた。
お礼に20魔力ゴールドを渡すと。嬉しそうに帰っていった。
「ある意味、欲望が忠実に出そうになる広場だよな」
特に。課金が必要なオークション会場街がある所とか。
広場にも楽しげな顔して、
錬金の魔方陣、
BPガチャを楽しんでたりとか、
『よっしゃ!』
興奮したプレイヤーが叫ぶと。にわかに騒がしくなった。仲間に祝福されていた。
「まさに欲望のダンジョンだね」
恐るべし、お金のダンジョン。ネーミングも納得だわ。
多分一度やると。どれもこれもついついって、パターンだろうな~。
「魔力ゴールドも少ないし、先にダンジョン探索かな」
◇◇◇◇◇◇◇◇
レベルが上がったせいか、始まりの街周辺で出るモンスタークラスなら、ソロでも余裕があるか。
金色ウルフの群れに遭遇したが、わりと余裕で倒せた。