プレイヤー人数と希少種族について
愕然としていた僕に向かってゲイブは、呆れた顔をしていた。
「あっ、一応ですが僕は異界の冒険者でして」
我に返って直ぐに言い訳を述べた。
「ああ~なるほどそれでか、なら少しだけ話してやろうな」
完全にシティークエストとは違ってしまったが、気になるので大人しく話を聞くことにした。
「なら他の大陸や国もしらんだろうな」
今クリス達が冒険してるのが中央にあるのがエルドア大陸。
大陸としては真ん中程の大きさである。北にある大陸には、二つの国がある。一つが獣人の国。一つがエルフの国だ。
お前さんと同じ赤熊族の集落があるのが、二国を分けるように。大陸の中心にある。天涯の森林ダンジョンて呼ばれる最難関のダンジョンの中だな、
「………色々気になる話が、てんこ盛りですが……」
「もっとも獣人の住めない大陸もあるぜ、火山島である西島だな、あそこは獣人にはキツイ臭い硫黄臭くてな、因みに温泉もあるぜ。
で、ヤバイのは人間しか住まない東諸島郡じゃな、獣人には、色々と大変だろうな彼処は
獣人やエルフ、ドワーフ達を奴隷にしておる」
「ゲイブさんは、随分と詳しいですね」
「━━━そりゃ俺様は、それなりのレベルの冒険者だったからな」
それにしても詳しいなと思ったんだが……、
「あ~、ごほん、話しててあれだが、お前さんも俺が落とした鋼の鶴嘴の話が聞きたいんだろ?」
あっ、急に誤魔化すようにシティークエストに戻してきた。随分と性能のいいAIだよな。
「はい、そうです」
疑わしそうに見ると、目が泳いでいた。
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ゲイブの小屋から出た僕は、少し気になったことがあるので、ログインしたまま調べる事が出来る検索機能を使って、大陸別プレイヤー人数
と種族人数について調べた。
大陸を見るとまだ一つだけで、最前線プレイヤーも他の大陸に行けてないのが分かる。先は長そうだ、種族人数については集計はあるが、エルドアアースの種族については、秘密にされてたりする。
「なんか気になるな、まだ早いか、秘密にする理由があるかだな」
気にはなるが、まずはシティークエストをやらないとな。
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ゲイブの話
俺が鋼の鶴嘴を落としたのは、崩落事故に遭う前でな、あれさえあれば足もこうはなって無かったんだぜ、
あっお前さん信じてないな、俺様は、これでもゴールド冒険者だったんだぜ、
ん?、お前さん冒険者ギルドランクを知らないのか?、
まあ~いいか、職業を持ってればランクなんて直ぐに上がるさ、
俺様が鋼の鶴嘴を落としたのは、炭坑に行く途中にある森があるだろ、
仲間と話してる内によ、話が盛り上がってな、ついつい酒を飲んでよ気持ちよくたらふく飲んでた。んで仲間の一人が、そろそろ行かないとヤバイって言い出してな、慌てて炭坑に向かった訳だ。
んで、俺様は崩落事故に巻き込まれてこの有り様だな、多分今も鋼の鶴嘴は、森にあるんじゃないか、
あっそうだお前に頼みがある。崩落事故現場には、仲間の遺品が残ってやがるんだ。わりいが鋼の鶴嘴はくれてやるから、探して来てくれないか。