魚魚さかな~、魚を‥‥‥‥‥
《青の広場・商人ギルド出張所》
ここで屋台が借りれるようだ。
海辺の町ランガにある漁協ギルドで、25000ゴールド分の魚を買ってある。
ほとんどは漁師が酒のつまみに使う下魚の鰯がメインだ。
クリス「さあ~てやるか!」
鰯の頭落として、内臓と小骨の多い腹回り一緒にとるように次々と捌いてく。
今回の屋台は鰯のツミレ汁で勝負することにしたのである。
鰯は一匹1ゴールドと庶民の味方と呼ばれる物だ。
しかし屋台の料理だと干した鰯を焼くくらいしか無いのである。
鰯にも種類がある。
クリスが仕入れたのは、割りと大きめの物ばかり、小さな鰯は干して四匹5ゴールドとお土産用にしたもの、
鰯のツミレ汁を一杯8ゴールド、器を返せば2ゴールド返金と登りを用意する。
簡単な木材の加工、木工・中があるので、端切れを繋ぎ登り旗を作って見た。
薄利多売である。
エンドアースの通貨だと、1ゴールドで、小ぶりのパンか安く酸っぱいワインが一杯飲める価格だ。
普通の庶民の1日の稼ぎ50~120ゴールドである。
サミエル姐さん達が作ってるフィギア一体500ゴールド、
ヒタチ&ヒナタペアーのミサンガ一本10ゴールド。
僕が作る一杯8ゴールドのツミレ汁だけだと50000ゴールド以上稼ぐのは大変である。
そこで効いてくるのが、高い高級魚の一夜干しである。
内陸部にある王都でもほとんど手に入らない一品。
姐さん達の高級フィギアと同じ考えである。
薄利多売では限度があると言うことだ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
こうした屋台の利点がある。
魚を焼く。香ばしい匂いである。
その為試食用に大量の鰯を買った理由だ。
クリス「そろそろ、料理スキルが生えても、あんまり驚かないかもな~」
チラホラ、闘技場に向かうお客さんが見えてきた。
クリス「そろそろ出しとくか」
インベントリー160から手作りの登りを出した。
登りには産地直送、海辺の町ランガの魚と書いてあり、
程なく人ごみが出来て来た。
クリス「いらっしゃ~い、魚魚、魚の干物~、焼きたての試食をどうぞ~」
「し、試食できるのかい?」
家族連れのおじさんが口火を切る。
クリス「は~い、こちらは海辺の町ランガで今朝取れた鰯を、漁協ギルドで乾燥させたものです!、こちらお土産用に四匹5ゴールドになりますが、味が分からないと買えませんよね~」
まあ~確かに、小ぶりの鰯だが、4匹で5ゴールドは安い値段である。
でも味見が出来るなら食べてみたいのが心情であろう、
クリス「どうぞ~、熱いのでやけどしないように」
「おっ、悪いな」
「お兄さん私にも~」
クリス「は~い、どうぞ、熱いから冷まして食べるんだよ」
「ありがとう~」
「こっちにも試食を」
『美味しい!』
悪くない反応だ。
クリス「此方に試食はありませんが、こちらの鰯をたっぷり使ったツミレ汁です」
器こみで8ゴールド、器を返せば2ゴールドの返金を説明する。
「鰯の干物二つとツミレの三つ」
こうして次々と注文を受けて人ごみを、捌いていく。