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名家のお仕事



 町内会の仕事は基本ボランティアである。


特に、夏の時期は人出があるので、古くから名家で知られる本家は、道場もやってる関係か、夏の夕方から夜にかけて見回りを頼まれる。


 男手も多いのもあるが、一番は地元の信用が高いからで、お歳暮もそうしたボランティアを率先した結果だから。


 なるべく廃棄じゃなく消費したいのは、本家、いやお婆ちゃんの意向だからな~。


 今日は、町内会のお祭りで必要なテントの設営とか、男手が必要な作業をする訳だが、


一ノ辰「栗栖君悪いが、料理のほう頼むね」


 母さんとベッキーが男手枠で、父さんと僕が料理担当の女手枠ってのは!毎年ちょっと気になるが、


これも近所付き合いである。





☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆





 地元の神社の境内から商店街に掛かる市道は、今日の夕方から、通行規制される。


 警備員のボランティアは町内会の持ち回りで行われる。


おじさん「やあ栗栖君!!今年も宜しくね」


栗栖「どもです。がんばります」


おばちゃん「ほらほら栗栖君、こっちよ」


老婦人「今年もよろしくね栗栖ちゃん♪」


栗栖「皆さん今年も、よろしくお願いいたします」


 こうして僕は屋台で出す煮卵、焼き芋、岩魚の塩焼の下処理、冷凍フライドポテトの準備、枝豆をゆでたり、忙しく働く。


そうこうするうちに僕の手伝いは終わり、


五美「栗栖」


ベッキー「お兄~」


「わふわふ♪」


 どうやらお迎えが来たようだ。


おばちゃん「栗栖達は子供会の映画見にいくのかい?」


五美「そうよ~おばちゃん、行ってきま~す」


 毎年夏祭りの日に、子供会の催しとして、一人500で映画二本見れる映画フェスをやっていて。


近くの公民館が上映場所だ。


 多くは小学生が多いが、昔から通う中高生も見に来ていた。


ベッキー「まさか子供会のフェスで『ダンフェス』が観れるなんて、むふふ♪」


 ダンフェスも昔からベッキーと五美が大好きな漫画だ。


おじさん「いらっしゃい、後15分で午前の上映始めるからね。トイレはなるべく済ませといてね、あっ、はい、チケットね、帰りにお菓子もらえるから、忘れずに交換してきなよ~」


「「「はあ~い!?」」」


 子供会の上映会である。一袋100もしない駄菓子のセットが帰りに貰える。


五美「帰り楽しみだねベッキー」


ベッキー「うん♪」


栗栖「俺のは後で二人に分けるからな」


「「やった~!」」


 安い物でよろこばれるかのはなんとも面映ゆいが、悪い気はしない。






☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




 『ダンフェス』『プリンアキュート』の二本立てを見終わり、駄菓子を貰っての帰り道。


 午後からの映画フェスは、戦隊物と人気の仮面ライダーの二本立てだ。


 去年はジブリシリーズだったけどね。


栗栖「ほら」


「「ありがとう♪」」


 これが明日だったら緊急クエストに間に合わなかったな‥‥‥‥‥。




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