始まりのメインストーリー開放
アイテムチケットを使って、スロットガチャを回した所。
『大当たり!』
ドラムがなんと
『777』が一発で揃った。
魔鉱の延べ棒×3
1本が一キロだから、三本使えば長剣の部類である。好みじゃないけどバスターソード辺りは作れそうだ。
ただ、この手のアイテムは最前線プレイヤーに合わせてるので、実際に魔鉱を扱えるプレイヤー、NPCなんて当分出てこないことになってるからあんまり喜べないな。
「これアイテムボックスの肥やしかな………」
「お兄さん、そろそろ行こうよ」
「ハイよ」
何時までもこんなとこにいてもクエストは終わらないからな。
地上に向かう。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「んあ〜!ようやく終わるね」
地上の風景を見て皆がほっとした顔をしていた。
ウータンの気持ち良く分かる。僕も疲れたから、早くクエストを終わらせたいしね。
アンビャス君を連れてようやく街道が見えてきた。
「あっ!お父さん達だ!お父さん!」
「行っちゃった。最後に声かけてこうよ」
「うん、例えNPCでもアンビャス君は私達の仲間だもんね」
やっぱり色々あったから、みんな感情移入してるぽいな。わりかし僕も分かるし。
「アンビャス!?」
大柄のロアビスさんが、凄く嬉しそうに片膝を着いて手を広げアンビャス君を抱き締めていた。
「なんかいいにゃ~♪」
「だね~」
ロアビスさん達が落ち着いた所で、僕たちも顔を出した。
「?! あっあんた達!」
犬族の皆が歓迎してくれた。
「今度近くに寄ったら俺達の集落に寄っててくれよ」
「だな、歓迎するぜ」
「ああ、そんときは宜しくお願いしますね」
「じゃ、私達そろそろ」
「またね~」
「あっ、お兄さん達ー!まったね~」
ロアビスさんに肩車されたアンビャス君が、大きく手を振って見送ってくれた。少しだけ嬉しく思ったよ。
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ようやく始まりの街に着いたら。帰ってきたって、そんな感じがした。
冒険者ギルドに寄ってクエストを終わらせると、ログが流れた。
『始まりのメインストーリーがクリアされました』
初回始まりのメインストーリークリアを記念して、相棒機能開放いたします。詳しい説明は明日の正午にて一斉メールにて御知らせ致します。
更に、一部基本職業開放いたします。
職業は各登録ギルドでお確かめ下さい。
一斉御知らせメールが届いた。
『初回メインストーリークリア報酬・相棒チケット金×1』
皆の顔色が変わった。
「取り合えずアドレス交換しないか」
「「「はい宜しくねお兄さん」」」
相棒チケットも気になるが、流石に疲れたのでパーティは解散することになった。
僕はアパートに帰り、時間も時間だし急いでログアウトした。