閑話・三人目の当選者
《ドイツ某所》
━━━━━7月初頃。
地下にある研究所の一室。
元傭兵『ザール』
クラウザール『ん?、どうした』
ここは、政府所有の表こそ山林の廃屋地下深くにある秘密研究所である。
元傭兵『お前宛に荷物が届いてるそうだ、何やらゲームがインストールされてるVR機だそうだ』
クラウザール『ん?、ああ~前にブラスに誘われて出したな~』
元傭兵『そうか、道理でブラスが泣きそうな顔で「こっ、これをザールに」って、悲痛な顔で言ってたぜ』
けらけら笑いながら、妙に上手いモノマネに、クラウザールも笑ってしまった
。
クラウザール『そうか、またからかいのネタが出来たな』
元傭兵『だな!』
二人で笑いつつ仕事を終わらせる。
クラウザール・ヘルイツ(27)
研究畑の人間だが、好きなのは日本のラノベ、異世界物で、縛りプレーが好きだ。
クラウザール『ふう~、ブラスには悪いが、フルダイブタイプが当たったのはちょっと嬉しいかな、さてやるか』
フルダイブの中でもカプセルタイプの高級品である。
元は医療用の会社が開発しただけはある。身体に負担の掛からない寝心地の良いものだ。
クラウザール『これはなかなか‥‥‥‥‥‥』
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『モンスター・イン・エンドアースの世界にようこそ』
そこは一面真っ白異世界に、光の何かが浮かんでいた。
『プレイヤー名を決めて下さい』
クラウザール『よし、キャラクターメーキングから、おっとメールがあるな』
キャラクター選ぶ段階で、エンドアースの運営からメールが届いた。
『クラウザール・ヘルイツ様おめでとうございます。この度は、弊社の開発したモンスター・イン・エンドアースに申し込みくださりありがとうございます。この世界に三人だけ特殊な種族をインストールさせて頂きました。エンドアース内で使えるウェーブマネーも同封致します。楽しんで頂けますように、運営一同』
クラウザール『へぇ~、お爺さんが言ってた通りだ、日本人は生真面目だな』
色々考え。プレイヤー名を『ゼーラ』とした。
ゼーラ『さて、種族は‥‥‥‥』
沢山あったが、レアの種族が確かにインストールされていた。
★レア種族『ダークエルフ』NEW
ゼーラ『これか、ユニークスキル付きだな。まあ~いいさ』
『この種族にしますか?』yes/NO
『yes』タップした。
『ゼーラ』:1
HP13/MP21
種族:『ダークエルフ』
職業:『死霊術師』
ユニークスキル
【多重召喚】
ゼーラ『これはまたピーキーな‥‥‥‥‥‥』
後に冥王と呼ばれるプレイヤーが誕生した瞬間だった。